箱船航海日誌 2013年02月

日々雑感、出来事などを思いつきに任せて綴っていこう

過去の日誌コンテンツ

’13/02/28 (木)

風前の灯


 消えては積り、積っては消える。これが今年の雪パターンである。24日までに積った雪は、昨日今日の陽気ですっかり消えてしまった。さて、これで終わりになるかどうか。

 その兆しを、、消えた雪の下から発見した。お馴染みフキノトウである。数年前までは箱船東側の地面に山ほど顔を出したものが、最近何故か目立って数を減らしている。今や風前の灯。栽培しているワケではないけれども、永い連作はダメなのか知らん。それとも単純に土地が痩せたか。

 思えば近くにタラの木が育ち始めてから、減ったような気もする。タラの生命力と繁茂のし様は尋常ではないから、ひょっとしたらヨウブンを吸い取られているのかな。

 タラの芽もいいケド、フキノトウが消滅するのは寂しいのである。

’13/02/23 (土)

つかの間の青空


 今朝方の積雪は30cm強、50cmには至らなかった。ヨカッタヨカッタ。それでも除雪は絶対必要、修理後絶好調である除雪機のおかげさま、1時間ほどで完了できた。これが人力のみなら、時間は2倍労力3倍、死にそうになるのである。

 午後からはご覧の通り大快晴で、雪の嵩はあっという間にヘコんでしまうのである。まとまった雪、と言ってもそこは冬の終わり、南中高度の高さと日の長さで、融けるのは速い。明日も晴れればもっと良いのに。と思ったら。

 23日〜24日は、またまた大雪だそうで。ヤレヤレ。

’13/02/22 (金)

春、遠く


 今冬の雪はおおかた終わったか知らんと、油断していては遺憾かったわけである。昨日から降り始めた雪は、予想外の大雪になりつつある。明日の朝までには50cmを超えんとする勢いで、今もどんどん降っている。

 尤も、これくらいで済んでいればどうと言うこともない。北陸から北の地方はエラいことになっていて、本当にお気の毒である。青森市酢ヶ湯温泉では5m15cm。国内最高記録だそうな。そのような積雪にも耐え得るだけの備えがあるから、比較的余裕のあるニュースになっているものの、それにしてもタイヘンなことだ。

 春、未だ遠し。

’13/02/12 (火)

Transes Europeennes


 このCDを聴くのはヒジョーに久しぶりである。「PARCOURS」(仏Transes Europeennes TE 008)。Jean-Pierre Drouetというフランス人のおじさんが、奇妙奇天烈な楽器でアペルギスの曲を喚き散らす。つまり、ゲテモノである。純粋な音楽ファンには、かなりキビシイ内容だと思う。僕は音の良さで聴ける。と言いながら、飛ばさず全曲通して聴いたことは、ないような気がする。

 たまたまweb上で写真を見かけ、聴いてみようという気になった。やはり壮絶な録音である。切れ、透明感、トランジェント最高の大爆発サウンド、っちゅう感じ。エラい騒ぎである。オーディオ的にはヒジョーに面白い。但し、遮音の良くない部屋で夜中に大音量再生してはイケナイ。間違いなく警察沙汰になります。昼間でもダメかな。

 (C)(P)1995、長岡先生が紹介されてからでも17年くらい経っているはずの、古いCDである。このレーベル、今はどうなっているのだろうと調べてみた。死んではいないが盛大に活動しているでもないようで、現状国内での入手は難しい。

 ジャケット裏に「詳しい情報はBuda Musiqueまで」と案内がある。検索するとwebページもちゃんとあって、販売カタログにこのレーベルのCDが21タイトル挙っていた。残念ながらTE 008は落ちているが、「Jean-Pierre Drouet Solo」(TE 004)というタイトルがある。

 興味と勇気がある方は、お験しあれ。

’13/02/11 (月)

慣らされる恐ろしさ


 立春を過ぎても、当地はまだ真冬である。11日は朝からずっと雪が降り続き、とても寒い日になった。ただ、上空高くにある寒気はさほど冷たくもないらしく、湿り気の多いボタボタ雪である。威勢よく降るわりには、あまり積らない。

 この冬は、例年に比較して平均気温が低いという。灯油の消費量が多いそうだ。ウチでも同様で、雪は少ないが灯油を買う回数は多くなっている。売れるものは安くなる、はずだが、実際にはまったく逆。昨年11月頃には90円/lだったものが、現在9円上がって99円/l。この値でも、ここいらでの最低価格なのだ。100円になるのも時間の問題だろう。

 2003年1月の東京都区部灯油小売価格を調べてみる。59.6円/lである。当地では53円くらいだったと思う。ホンの10年前のことである。夢のようなお話。ヒソカ(でもないケド)にじわじわ値が上がり、気が付けば90円台に慣らされてしまい、この調子で行けば来冬は100円台もヘーキになっちゃうのか知らん。ホントはちっともヘーキじゃないのに。

 円安、株価上昇、景気回復、アベノミクス現状大成功。ホンマかいな。

’13/02/10 (日)

安さに目が眩み


 「バッハ / マタイ受難曲」1958年リヒター盤(独ARCHIV 2712 001)である。4枚組。一気に全曲聴いたらカラダに堪える曲、とゆーのは以前にも書いたとおり。と言ってチョイ聴きするのも何だか申しわけないようにも思う。ので、滅多に聴かないレコードなのだ。

 そのようなレコードであるにもかかわらず、また1セット買ってしまった。何故か。異様に安かったからである。300円。もちろん純然たる中古盤だが、状態は良い。以前、4,000円程度で買ったものより、盤もジャケットもきれい。こういうのには、手が出てしまうのであった。

 一見、手持ちの盤とまったく同じ、のようで微妙に違っている。銀色ジャケットラベルに艶があり、ピカピカしている。字の色は青味が強い。盤はどちらも同じくオートチェンジャー仕様(1面の裏が8面。以下2-7、3-6、4-5の面割振り)になっているが、マトリクスナンバーには違いが見られ、同一プレスではないようだ。

 詳しい人にお話を聞いてみると、このタイトルにはかなりの数の版が存在するという。当然のことながら音の違いもあったりして、すべてのヴァージョンを揃えるスーパーマニアさんもいらっしゃるそうだ。エラいこっちゃ。僕はそこまでこだわれない。また激安盤を発見できたら、買ってみようか知らん。

 外道だな。

’13/02/09 (土)

なんだかなあ


 2012版CD「TETSU & THE GOOD TIMES ROLL BAND / LIVE」(日ポニー・キャニオン SHOWBOAT SWAX-1007)。赤いシールに見える通り、HQCD仕様である。

 誠に不勉強ながら、僕はHQCDなるものの正体についてまったく不知である。透明度の高い液晶パネル用高品位ポリカーボネート基材を使い、反射蒸着面を従来のアルミから反射率の高い特殊合金(詳しくは不明)に変更した高音質CD、だそうで。

 ブルースペックCD、SHM-CDと同様の流れであろう。個人的には、あまり関心がない。どーでもエエ感じだ。大昔から純金蒸着、プラチナ蒸着、純銀蒸着、アートン、APO、ZEONEXなど、蒸着金属やディスク基材にこだわり音質改善を謳ったものは多い。技術そのものは素晴らしいに決まっている。しかし、それが本当に高音質化に寄与しているのかどうかは、甚だ疑問である。変更点以外すべてのファクターを同条件にしてゲンミツな比較試聴をし、客観的に優劣を判断した人が、この世にいるのだろうか。

 お話が横っちょへ行っちゃいました。そーゆーことはともかくとして、肝心なのは実際の音である。よく出来ていると思う。リマスター版にありがちな妙なクセもなく、僕がよく知るアナログディスクの音に違和感がない。元々の録音が録音だけに、優秀盤とは言えないけれども、一定のワクの中では素直な音に仕上がっていると感じた。

 だが、こうも思う。もしこのCDの音がHQCDの売りである「限りなくマスターに近いサウンド」であるならば、37年前のアナログディスクにも同じことが言える。「限りなくマスターに近いアナログサウンド」だと。なんだかなあ。

 ってまあ、力説するほどのことじゃ、ないケド。トカトントン。

’13/02/08 (金)

山内テツをご存知か


 山内テツ、というミュージシャンをご存知だろうか。1970年代、ブリティッシュ・ロックシーンで活躍した日本人ベーシストである。FREE、Facesといった当時のビッグネームを渡り歩き、1976年に帰国。TETSU & THE GOOD TIMES ROLL BANDを結成し、全国ツアーを行う。現在は目立った活動がないようだが、マニアの間では夙に有名な人なのである。

 上の写真はそのグループが1977年に発表した、金沢での実況録音盤である。「TETSU & THE GOOD TIMES ROLL BAND / LIVE」(日SEE・SAW WF-9005)。メンバーに森園勝敏(ギター:四人囃子)、桑名晴子(バックボーカル:昨年10月に亡くなった桑名将大の妹)、上綱克彦(キーボード:元レイニーウッド)がいる。面白いのはドラマーで、アマチュアからオーディションで選ばれた、まったくの無名新人が叩いている。

 中心メンバーは、もちろんテツさんと、もう一人。ボーカルのゲイリー・ピックフォード・ホプキンスという人である。この人、顔はルー・グラム(フォリナーのボーカル)、声はロッド・スチュワート、間の取り方はポール・ロジャース(FREEのボーカル)、みたいな感じで、如何にもテツさんが好みそうなボーカリストなのである。そのスジではなかなか有名だったそうだが、よくひっぱってきたものだと思う。

 1994年にCD化されている。しかし、すぐに廃盤となり、入手の機会を失っていたのである。アナログディスクを持っているンだからCDは要らん、とは思えないのがマニアの心理であって、さりとて中古はプレミアがついて高価だし、弱っていたのだが。

 先日、昨年11月に紙ジャケット・HQ-CD仕様で再発されていたことを知った。ディジタル・リマスター盤である。37年前のアナログディスクを聴く限り、お世辞にも良い録音とは言えない。ロックとしては悪くない、くらいだ。とはいえフツーに買えるCD、となれば、当然無視はできないわけである。

 ちょっと、楽しみ。

’13/02/07 (木)

布教講習会


 4日から6日までは、オツトメ関係の布教講習会で京都市内の本山へ出向いていた。隔年開催だけれども、決まって雪が最も多くなるこの時期にあるものだから、前回前々回は欠席せざるを得ず。今年は珍しく雪がなかったから、久しぶりに全日程通してお勉強することができた。

 とても面白かった。面白かったと言っては遺憾な。大いにお勉強させていただけました。助手の立場で1時間ほどお話をしたけれども、イヤ、人様に自分の思いを十全に伝えることの難しさを、改めて思い知らされたのだった。

 五十六十ハナタレ小僧。幾つになっても、学習は大切です。

’13/02/03 (日)

日照多く


 一昨日はモノスゴイ陽気で、先月末に降った雪はあっという間にほとんど消え失せてしまった。御日様と南風のチカラはありがたいのである。ナンボがんばっても、人力など屁のツッパリにもならん感じ。

 今日も午前中は好いお天気で、ほぼ自然除雪完了である。一週間前がウソみたい。今年はこういったパターンが多い。積っては消え、積っては消え。

 昨年の節分頃は、そりゃもうエラいことになっておりました。1月中に積ったメートル雪が根雪となり、その上からさらに1m以上積っていたのだ。気温は低く日照極めて少なく、毎日続くにび色の空を見上げ「ホンの少しでいいから晴れてくれ」と懇願していた。それを思えば、何ともありがたい冬なのである。

 今週末からまた雪だというけれど、もう大雪の峠は越したかな。

’13/02/02 (土)

RR SACD


 REFERENCE RECORDINGSリリースSACD3タイトルのうちの1枚である。「Tutti ! / orchestral sampler」(RR-906SACD)。(P)1997、(C)2008。2008年8月の発売だから、決して新しいとは言えない。これ以前に、CDヴァージョン(RR-906)も出ている。

 タイトル通り、オーケストラ演奏を集めたサンプラー盤である。16トラック、71分33秒。曲目などの詳しい内容については、CDショップで調べてみてください。そのまま買ってしまっても、まったく損はしないと思う。それほどに、クオリティが高いSACDである。単なる寄せ集めとは一味も二味も違う。

 トラックによって多少の違いはあるものの、総体的に先月末に載せたアナログディスクと統一感のある音である。正しくREFERENCE RECORDINGSサウンド。同じ曲も入っているから、比較試聴もし易いわけだ。

 個人的にはアナログディスクのほうが好きだけれども、SACDが劣っているわけではないと思う。どっちも良い、お好きなほうをどうぞ、としか言えない感じである。ただ、小音量では良さが出にくいかもしれない。ある程度のレンジを確保した大型システム向きの音、か。

 あるCDショップのユーザーレビューを読むと、「凄く良い」と「ぜんぜんダメ」の評価が混在している。僕はもちろん「凄く良い」派である。「ぜんぜんダメ」派の人はCDヴァージョンを推奨しているから、そっちを聴けば何か分るかもしれない。

 万能のソフト、全能のシステムは、やはり存在しないンだろうなあ。

’13/02/01 (金)

日和見ですか


 昨日、久しぶりにREFERENCE RECORDINGSの公式webページを開いてみて、ちょっと意外に感じたことがあった。このレーベル、現時点ではSACDを3タイトルしかリリースしていないのである。へぇ、そうだったンだ。

 アナログ時代からワイドレンジ・レコーディングにこだわってきた、まさに「REFERENCE RECORDINGS」なのである。さればこそ、ピュア・アナログ録音を永く続け、CD時代になってからはHDCDを強力に推進してきたのだろう。であってみれば、CDの上位フォーマットであるSACDのリリースにも積極的になりそうなものなのに。

 もしかしたら、現状イマイチ盛り上がらないSACDに日和っているのか知らん。或いは今後の爆発的リリースに踏み切るタイミングを、虎視眈々と計っているのか。はたまた、ちょびっとだけ出しておいて探りを入れた末、結局ヤメちゃうのかも。尤も、今はそれ以上の音を担保する(はずの)ハイレゾ音源配信などもあるし。いずれにしても、RRの大ファンとしてはヒジョーに気になるのだった。

 とまれ、リリースされている3タイトルは、是非とも聴いてみたいと思う。