箱船航海日誌 2009年04月

日々雑感、出来事などを思いつきに任せて綴っていこう

過去の日誌コンテンツ

’09/04/30 (木)

今年も大快晴


 姫路への出張は、今年も大快晴であった。先週、途中までまったく同じ道で広島まで走った所為か、当地から120kmそこそこの姫路はヒジョーに近く感じた。あっという間に着き、あっという間に帰ってきたように思えるのだった。またさかには遠出も、するものです。

 お天気がとても良かったのも、疲れ少なく走れた因だろう。雨はシンドイです。写真は帰り道に休憩した、播但自動車道下り線市川S.Aの風景である。新緑がたいへん美しく、実に気持ちが良かった。

 ここのレストランメニューにある「市川柚子ラーメン」。柚子とラーメンなんぞミスマッチング、のように思えて実は、これが絶品のおいしさである。播但自動車道も市川S.Aも、決してメジャーとは言えないけれど、隠れたグルメメニューだと思う。お通りの際は、ぜひお試しあれ。

 今年もお城へは行けなかった。でも、柚子ラーメンはしっかり食べてきました。

’09/04/29 (水)

いつも横目に


 昨年の29日は、法話依頼によって姫路市へ出向いた。1回限りだと勝手に思い込んでいたらば、先日「最低3年間(3回)はお願いしたい」と連絡をいただき、少々慌ててしまった。

 けれども、僕のような者でもお呼びいただけて、少しでもお役に立てるのならば、お断りする理由は何もない。29日は今年も姫路へ出張である。

 姫路といえば姫路城、である。言わずと知れた国宝であり、UNESCO世界遺産にも指定されている、日本三名城の一だ。別名「白鷺城」。

 姫路には何度も出かけていて、お城のすぐそばまで行っていながらきちんと見学したことは一度もない。「藤波城」の築城を計画、見積りを取ったら「100億かかる」と言われ計画凍結中(諦めてはいないらしい)のドラゴン藤波さんのようなお城マニアでは、決してない。が、一度くらいちゃんと見ておきたいとも、思う。残念ながら今回も、通り過ぎるだけに終わりそうだ。

 いつでも行ける、などと思っているところには、なかなか行けないのだった。

’09/04/28 (火)

何度でも


 2日に載せたカシオペア1981年のアルバム「CROSS POINT」、先日の神保さん広島ライブへ持参し、ずうずうしくもジャケットにサインをもらってきた。これも一つの記念である。

 「おおっ、懐かしいですねえ。アナログ・ディスク、まだ聴かれるンですか?」とおっしゃるから、「ハイ、ほとんどADばかり聴いています」と答えておいた。「そうですか。今や少数派ですね」とおっしゃったけれども実は、「ヘンなヤツ」と思われたに違いない。

 今後の神保さんライブスケジュールを見てみると、26日の倉敷を最後に四国・中国地方を終え、明日29日から5月16日まで東海、北関東地方、5月17日から25日までは近畿地方、ということになっているようだ。5月23日(土)は、大阪府茨木市の「JACK LION」というお店にブッキングされている。

 茨木市といえば、僕の実家がある高槻市のお隣さんである。お店の在所を調べたら、よくよく知っているところだった。アタリマエだが、広島よりずっと近い。

 3回目、行こうかな。まるで「追っかけ」である。

’09/04/27 (月)

川の街


 極めて無案内な広島の街で過ごした時間は、たった2日間である。はっきり言って、立ち寄った場所の位置関係はまったくワカリマセン。ナビの言うとおり、友達の案内通りに走り回っただけ、である。

 それではあまりにも情けないし、行った甲斐もないと言うもの。今日になってGoogle Mapを開き、自分がどこへ行っていたか調べてみた。

 おおよそ、わかりました。山陽自動車道東広島インターから広島高速1号線で市内へ入り、中区から南区へ。帰りは南区から東広島インターへ直行、というルートを辿った、らしい。

 市内を走っていて、やたらと橋が多いと思ったら、広島の街って川だらけだったンですねえ。初めて知りました。ナビなしで走ったりしたら、似たような風景が多くて思いっきり迷いそうだ。慣れていればどうってことはないのだろうけれども。

 そういえば、京都市内も慣れない人には迷いやすい、と聞いたことがある。道がほぼ碁盤の目になっていて似たような風景が多いからだという。東西南北が分かり易くどこよりも迷いにくい街、と僕は思うのだが、それは京都に慣れているからなのだろう。

 無案内な街を走るのは、一種不安でもあり、また楽しくもある。再度広島へ行く機会があれば、今度はもっと楽しく走れるだろう。

 久しぶりの遠出は、とてもよい思い出に、なった。

’09/04/26 (日)

寒い春祭り


 広島へ出かけている間は、猛烈な好天であった。ところがこの週末は、最悪である。雨が降るだけでなく、非常に寒い。東北地方〜北海道にかけては、少なからぬ積雪があったと聞く。週初めは夏、週末は冬。これでは当地恒例の春祭りも、台無しである。

 そんな中、今年も神楽組が舞を奉納してくれた。愚息2号が小天狗として舞っていた2004年から、もう5年にもなる。その2号は高校生になっているわけで、ここでも時の流れの速さを実感するのである。

 5年前、当地の小学校には100名を少し超えるくらいの児童がいた。今やそれが58名に落ち込んでしまっている。今後、増加の見通しは皆無、さらに減少の一途を辿ることは間違いない。小天狗、危うし。

 舞を見ながら、寂しさ感じるを禁じ得ず。

’09/04/25 (土)

時間を忘れて


 ライブが終わったあとは、チョイと一杯やって友達のところへ転がり込んだ。ご覧の通り、彼もまた長岡オーディオのファンなのである。

 但し、僕とは方向性がかなり違っていて、彼のシステムの中核を為すのは、PCオーディオなのである。高速CPUと大容量HDDを駆使し、音楽データファイルを自由自在に操る。ソッチ方面にはめっぽう暗いアナログマニアの僕に、正確な解説はまったく不可能である。ただ、ヒジョーに自由度が大きく、マニアックなものであることだけは、充分に理解できる。

 音を聴かせてもらうと、これがたいへんマットウなものである。ネッシーミニ(かな?)にはFE138ES-Rが使われている。このユニットを聴くのは初めてだが、巷の評価に違わぬ良い音だ。歪み感極少、口径からは想像できないほど低域が豊かである。中域の透明感と通りは最高、高域が美しく伸びていて、トゥイーターなしでもまったく問題ない。逆説的な言い方をすれば、この上をうまく補強できるトゥイーターの選択は、非常に困難なような気もする。

 共鳴管の音が好きな僕には、まったく違和感がない。システムとしてのDレンジの広さと、小口径フルレンジ1発のメリットもあり、音場感が非常に良い。スピーカーを無視して定位する音像、リアルに拡がる音場は、実に気持ちが良いのだった。

 ご本人さんは、現状の音にまだまだ不満があるそうで、毎日悪戦苦闘しているという。まあ、それでこそオーディオマニア、とも言えるわけだ。方向性は違っていても、考えること感じることはおおよそ同じである。

 自分の好きな音をよくよく知り自覚もしている彼だし、違いを聴き分ける確かな耳も持っているから、不満の大部分が解決される日もそう遠くはないと思う。「スカタンばかり打っている」と言うけれどもYよ、そりゃあ僕も同じでございますよ。

 30年以上にわたって付き合いが続く旧い友達と音楽・オーディオ談義できるのは、とてもとても楽しい。時が経つのも忘れてしまい、気が付いたら明け方の4時だった。

 高校時代に戻ったような気分だったぜ、Y。ありがとう。

’09/04/24 (金)

元気一杯


 時間をかけてゆっくり見学しているうちに、友達との待ち合わせ時間が近づいてきた。軽く食事をとり、約束の場所へ向かう。限りなく無案内な広島市内だけれども、そこはカーナビの恩恵を蒙って無事到着した。

 再会を喜んだあと、さっそく本日のメイン・イヴェント会場へ出発する。「LIVE cafe JIVE」はご覧の通り、福知山「FARM」よりもさらに小さなお店であった。キャパシティー50人くらい。ほぼ満杯である。写真左奥に見える窓は、表の通りに面している。遮音はほとんどゼロ、のようだが大丈夫なのか。歓楽街の真っ只中にあるから、おおよそ大丈夫なのだろう。ホントかな。

 演奏はもちろん最高、文句なし。何度観ても素晴らしく、ただただ凄いの一言に尽きる。音はFARMの勝ち。低域の力が少々弱く中高域は粗めで、やや聴きづらい感じだった。ドラムそのものは両店ともほとんどSRしない状況だから、箱の影響が大きいのだろう。

 終了後は例によって神保さんグッズ即売とサイン会である。福知山で一緒に撮ってもらった写真を差し上げようとしたら「せっかくだからサインしましょう。写真はまた次の機会にください」と。大喜びである。いい歳コイて、完全にミーハー(死語!)だ。友達も「JIMBOMBA」を買ってサインしてもらい、満足した様子。ヨカッタヨカッタ。

 それにしても神保さん、ものすごくお元気なんだなあ。

’09/04/23 (木)

黙して心に


 原爆ドームを見学したあと、平和記念公園、平和記念資料館へ向かう。歩いてすぐである。

 原爆死没者慰霊碑の正面に立ってみると、ラムダ型建造物の中央遥かに原爆ドームを見ることができる。そのように設計してあるのだ。恥ずかしながら、初めて知った。

 平和記念資料館の展示物、これには言葉を失ってしまう。圧倒的な惨禍の記録を前にしては、何を言っても空々しいだけだ。ただ、黙して心に留め置くばかりである。

 愚かな国家指導者のワリを喰うのは、いつも善良な市民なのだ。その点においてはいずれの国も同様である。オマエが悪い、いいやオマエのほうが悪い、といった、幼稚なワルクチレベル議論からは何も生まれないし、何も解決できない。そんなことは誰もが知っている。なのに馬鹿げた戦争、悲惨な大量殺戮が無くならないのは何故か。

 どうしようもない「ヒト」が、そこにゐる。

’09/04/22 (水)

64年前の証人


 21日は午前9時に出発した。道中、姫路あたりで強風とひどい雨に遭いながらも、西進するにつれて天候は快復し、午後2時ごろ広島到着。途中3回の休憩を入れて5時間弱の行程、思いのほか近く感じたのだった。

 広島はご覧の通り、大快晴であった。駐車場に車を停めて、早速原爆ドームへ向かう。

 美しい新緑とツツジに囲まれたドームは、64年前の恐ろしい出来事に時間を止め、静かに佇んでいる。1時間ほどかけてゆっくりと、周囲を一回りする。凄惨、というよりも、僕にはずいぶん悲しい姿に見えた。感じること、思うことは多くあるけれども、上手く表現できない。何を書いても、すべてウソ臭くなりそうな気がして。

 見ておいて良かったと、心の底から、思う。

’09/04/21 (火)

観て聴いて喜んで


 20日は夕方から雨であった。21日も終日雨、しかも風が強く荒れ気味だという。久しぶりの遠出だから、是非とも晴れて欲しかったが仕方がない。まあ、なんとかなるだろう。

 思えば神保さんは、毎日のように演奏しながらたいへんな距離を移動していらっしゃるわけで、それに比べれば僕が広島へ行くくらいのことなんか屁でもないのである。観て聴いて喜んで満足して帰ってくるだけのことなのだから。

 それでも今夜は、早寝しておいたほうがよいだろうな。

’09/04/20 (月)

明日は


 まだ先のことだと、思っていたらもう明日(21日)のことになっているのだった。神保さんの広島ライブである。会場は広島市中区にある「LIVE cafe Jive」というお店。もちろん僕は、どんなところなのかゼンゼン知らない。

 それ以前に、僕は広島市へ行くこと自体が初めてなのである。山口県や九州へは何度も行っている。要するにこれまでは、通り過ぎるばかりだったわけである。

 今回は車で出かけるつもりだから、動き様には自由が利く。ライブ開演は20:00、ちょっと早めに出発し、旧産業奨励館(原爆ドーム)や広島平和記念資料館も見学したい。以前から、一度は見ておかねばならんと思っていたのである。

 マジメな見学あり、神保さんのライブあり、旧い友達との再会あり。初めての広島行は、盛り沢山な旅になりそうである。

 考えてみれば、サイファでこれほどの遠出をするのも、初めてなのだなあ。

’09/04/19 (日)

楽しみのうち


 P-700の天板に載せたアルミナセラミックスブロック。さて、その効果や如何に。

 有体に言って、イマチイよくわかりません。悪い影響はなさそうだが、特段に良くなったということもない。少なくとも、天板の鳴きは確実に抑えられているようだ。

 尤も、この程度のことで音が激変したら、それはそれで何か変、と言うよりもブキミである。音を良くする(或いは、悪くしない)ための対策に、特効薬的なものはないのが常である。重要なのは、小さな改善策を数多く積み重ねることだろうと、僕は左様承知している。

 打った対策が、わずかでも改善につながっていれば、それで吉。改悪になっていることも、間々あるのだ。しかもそうと気付くのにずいぶんと時間がかかったりして。まあ、その辺りは個々のオーディオセンスの問題ということに、なるのだろう。的確な良否判断は、なかなかにムツカシイ。

 ああでもない、こうでもないと、圧倒的に多いスカタンや数少ない大当たりを繰り返しながら、僕はオーディオを楽しんでいる。

 幸せなのである。

’09/04/18 (土)

置いてみた


 先月9日の日誌に載せた、アルミナセラミックスブロックの使い道が決まった。ご覧の通りである。「使い道」と大仰に言うほどのものでもない。P-700の天板に載せただけである。

 このパワーアンプ、基本構造はたいへん頑丈にできている。ただ、惜しいかな天板と底板がイマイチである。1.5mm厚パンチング鋼板。通気のための抜きが多いから、強度はイマイチ叩けば鳴きが多い。

 できるだけ通気を妨げず、天板の鳴きを抑え込めるようなもの。いろいろ考えられるわけだが、今回はこのブロックを使ってみたのである。ロの字型なら、通気も悪くはないだろうし、1,360gもまずまずヨロシイかと。重すぎると天板が歪んでしまう。

 最初は何の工夫もなしにそのまま置いた。硬いもの同士、どうもビリつきそうで気色が悪い。スリップも気になる。ので、天板と接するブロック面の四隅に、φ20mmポンチで打ち抜いたfo.Qシートを貼る。これが最適かどうか、僕にはワカランけれども、少なくともビリつきとスリップは抑えることができるはずだ。

 この対策で音は良くなるのか。今後のお楽しみである。

’09/04/17 (金)

傷はジャケットだけ


 図らずも短い間に、入手困難なレコードがいっぺんに5タイトルもやってきて、嬉しいやら忙しいやら。5タイトルともレコパックを完了したものの、未だすべてを聴けずにいる。

 M&K REALTIMEのオルガンは、2枚とも聴いた。内容はすでによくよく聴き知っているから、主に盤質確認が目的である。

 Vol.1(RT-114)、Vol.2(RT-113)、どちらも大変良好である。これまでに入手したものの中でも、かなり良い部類に入ると思う。特にVol.1は、未開封新盤に些かも劣らない極上盤であった。この状態での$40は、極めて安いと言える。

 尤も、安いにはそれなりの理由があるわけだ。ジャケット上辺中央付近が、7cmほど裂けている。コレクターから見れば、大きなマイナスポイントになる、のだろう。ボカァまったく気にしません。ジャケットなんぞどーでもよい、とまでは言わないけれども、肝心の盤が極上ならこの程度の傷はゼンゼン問題なし。そのおかげで安く買え、却って僕は大喜びなのである。

 あと3タイトル。早く聴きたいとは思えども、現状やや繁忙。

’09/04/16 (木)

遠い国からの親切


 ニュージーランドにあるレコード店のwebカタログに、シュトックハウゼンの「Musick I'm Bauch」を見つけたのは昨年の3月であった。当時は未入手だったから、大喜びで注文した。

 決済も完了し、到着を心待ちにしていたのだが、後日、タッチの差で売切れてしまっていたと連絡あり。先方は平謝りであった。ナニ、こんなことはよくある。返金手続きも完璧だった。ので、「不愉快な思いはまったくない。次の機会に期待したい」と、返信しておいた。

 それから1年以上経った今日、そのレコード店からメールあり。「同じタイトルではないけれども、シュトックハウゼンのレコードが入荷した。もし、購入希望するなら優先的に取り扱う。レコードの写真を添付しておく」という内容である。

 上の写真がそれである。風合いからして、どこぞから出来合いの画像をひっぱってきたのではなく、ご店主さん自ら撮ったものだろうと思う。1年も前の注文を覚えていて、しかも遠く離れた日本の客ためにここまでやる。商売だから当然、と割り切ってしまうには、あまりにも低能率だと、僕は思う。

 残念ながらこのレコードは、すでに手持ちがある。けれども、ご店主さんの心遣いはとても嬉しいから、ヘタクソな英文ながらお礼のメールを返信しておこう。

 遠い国からの親切に、感激するのである。

’09/04/15 (水)

初声


 14日の朝、今年初めてトノサマガエルの声を聴いた。裏庭の小さな水路から、ケロ、と一声。久しぶりの雨が、冬眠から目覚めさせる誘い水となったか。彼等の第一声(か、どうかは定かではないケレドモ)は、春も半ばにさしかかろうとする証である。

 夕方から夜にかけては目覚める仲間の数が増えたようで、複数匹の合唱になっている。僕はカエルを愛して止まないマニアでは、ない。どちらかと言えばニガテなほうである。けれども、この時期から初夏にかけて盛んになる彼等の一大コーラスは、大好きだ。

 昨今、生息数が減少傾向にあるというカエル。当地ではまだまだ元気である。

’09/04/14 (火)

雨中托鉢


 「ちょっとばかり曇る」の予報は大ハズレ。托鉢二日目は昨年と同様、早朝から本降りの雨であった。

 9時前にはドシャ降りになり、カッパもほとんど効果がない。気温も上がらず体は冷えて、何とも苦しい托鉢に、なってしまった。

 イヤ、くたびれました。

’09/04/13 (月)

恒例托鉢


 恒例の、町内托鉢である。昨年は雨に降られて往生したが、今年の第一日目はご覧の通り、大快晴であった。大変ありがたいことである。明日はちょっとばかり曇ると予報されているものの、雨は大丈夫な様子。

 写真は町立保育園の前を通りかかったところである。ちっこい子供たちが集まってきてもうタイヘン。滅多に見られない奇妙な集団に、みんなエライ騒ぎである。「なんでそんな格好してんのー?」と言われて答えに窮する。子供たちの疑問はいつも直截簡明だ。

 明日、もう一日。それに備えて今夜は早く寝よう。

’09/04/12 (日)

買えそうで買えない


 誰でも知っているメージャーレーベルのA級盤とは、写真のタイトルである。「デュカス / 魔法使いの弟子 / デビッド・ジンマン指揮 / ロッテルダムPO」(蘭PHILIPS 9500 533)。外盤A級セレクション第1集52番収録。

 PHILIPSと言えばメジャー中のメジャー、昨日も書いたとおり、なかなか買えそうで買えないのである。わり最近、とある海外ショップで発見し、注文して決済完了、ヨッシャ手に入った、と思ったら先方から「やっぱり品切れでした。返金します」と言われてガッカリしたばかりである。Pay-Pal決済だったから返金が容易でヨカッタ、とは言えるわけだが。

 今回は間違いなく届いて大喜びである。傷はもちろん、汚れもほとんどない極上盤だったけれども、僕の儀式として、只今レコパック中。

 第1集は、残りあと4タイトルになった。

’09/04/11 (土)

261/300


 昨日今日と、4月としては恐るべき陽気である。最高気温27℃。暖かいのは大好きだからケッコウだが、ここまで極端だと何やら気色悪くもある。1日の夜には雪が降ってたのに。もうちょっと緩やかに行かんものか。

 先日、M&Kのオルガンをセットで入手できたと思ったら、今度は長岡A級盤未入手タイトルがいっぺんに三つも手に入った。一つは誰でも知っているメジャーレーベル、あとの二つは誰も知らんような超マイナーレーベル盤である。

 永くA級盤漁りをしていると、イロイロと気付くことがある。入手困難になるのは、超メジャーレーベルか、或いは超マイナーレーベルであることが多い。その中間、メジャーとも言えずさりとてマイナーでもない、というレーベルの盤は、比較的入手しやすいのである。

 米TELARC、nonesuch、New World、仏Harmonia Mundi、ASTREEなどはその部類に入るような気がする。尤も、TELARCやHarmonia Mundi、ASTREEなどは今やメジャーの仲間だとも言えるわけだが。

 超メジャーはカタログ数がメチャクチャに多く、却って探しにくく見つかりにくい。EMIやDECCA、PHILIPSやERATOなんか、もう大変である。逆に、超マイナーだとレーベル名すら検索に引っかからない。ようやっとカタログへ行き着けたと喜んだら、1タイトルしか上がってなかった、とか。

 その伝からすれば、今回手に入った三つは極めて貴重だと言える。実際、A級盤漁りを始めて21年、こんにちまで未入手だったわけだから。

 これで261/300。残りあと39タイトル。それがなかなかムツカシイ。

’09/04/10 (金)

水、温む


 今週に入っては好天が続き、日中の気温は25℃に達することしばしばである。昨年も、4月6日あたりから急に暖かくなったと、日誌に書いてある。心配せずとも、時が来たればそのようになるのである。

 春になったことを実感するできごとはいろいろある。満開の桜はもちろん、給湯設備のない箱船2階のミニキッチンで楽に手が洗えるようになるのも、その一つである。

 冬の間は、強烈に水が冷たくとても手は洗えない。時に無理して洗ってみるものの、数秒もすればシンゾウ縮んで脈拍上昇、息がハァハァして死にそうになる。体に毒だ。もうちょっと年取って同じことやったら、本当に死んでしまうかもしれない。

 ついさっき、グワイをみたらまったく大丈夫だった。ハンドソープ使ってゆっくり洗えるほどに、水温が上がっているのである。何だかとても、うれしい。

 春来たりて水温む。

’09/04/09 (木)

満開2009 in Kyouto


 8日はオツトメにより、京都市内の本山妙心寺まで大人数の団体さんで出かけてきた。これ以上はない、というくらいの絶好天で、まさに京都は春爛漫。最高最良の日であった。

 桜はどこも満開で、しかも当地のように花が疎らな樹は見当たらない。平安神宮近く、琵琶湖疎水畔の桜並木はご覧の通り、絶景である。しばし見惚れてしまった。やはり桜はこうでなくっちゃあイケナイ。

 本山にお参りし、ゴハンを食べ、桜を愛で、京都国立博物館において開催中の「妙心寺展」(2009年3月24日〜5月10日)を見、オミヤゲ買ってみんなで満足して無事に帰ってきた。ヨカッタヨカッタ。これでまた一つ、春の大行事を終えることができ、大いに安心したのだった。

 ご参加くださった皆さん、ありがとうございました。

’09/04/08 (水)

初のセット買い


 もう何度話題にしたかワカランくらい、米M&K REALTIMEレーベルのオルガン、である。V24Cさんのご厚意により、初めて「Vol.2」(銀色ジャケットのほう)を入手できて以来8年。現在では両タイトルとも複数枚を保有するに至っている。

 それをまたぞろ話題に具したのにはワケがある。海外ネット通販でレコード探しして7年、今回初めてVol.1、Vol.2をセットで買うことができたのである。こんなことは滅多にない。カタログに2タイトル並んで出ているのを発見した時はヒジョーに嬉しかった。

 先月31日の夜に注文し、7日の午後に届いた。ちょうど1週間である。送料が最も安い(UPSの1/4)発送法を選んだわりには速かった。2枚あわせて送料込み$135.55。一時期からすると、ずいぶんと安くなっている。状態にもよるけれども、1年くらい前にはどちらも1枚$100を超えていたのである。

 両者ともジャケットに少々の傷みはあるものの、盤は大変きれいだ。実際に聴いてみないと確かなことは言えないが、おそらく何の問題もないと思う。

 この2タイトルは、僕にとって特別なレコードなのである。

’09/04/07 (火)

春の風景


 境内へ登る坂、その半ばにある桜の古木である。これでほぼ満開。うーむ、如何にも寂しい。

 と思いながら眺めていたら、近所のおじさん3人が「花見をさせてくれんか」とやってきた。今日はとても好いお天気である。どうぞどうぞ大歓迎ですと、言ったら早速鐘撞き堂にゴザうち拡げ、ゴチソウ並べて一杯やり始める。微笑ましい春の風景である。

 そう言えば昨年も、同時期同所同メンバーで花見してたな。花は寂しいけれども、人は賑やかである。大変ケッコウ。何となく嬉しかったから、缶ビールの差し入れをし、オツトメから帰ってきて様子を見たら、すっかり出来あがっていた。3人とも、おそるべき酒豪なのである。

 花見おじさんたちに、元気をもらったような気がしたのだった。

’09/04/06 (月)

疎ら


 ようやくまともに咲き始めた、庭のソメイヨシノである。満開までにはもう一息。但し、今年の満開は非常に寂しい状況になりそうなグワイである。

 この春、当地の桜は十数年に一度の大不作である。花付きが異様に悪く、ひどく疎らである。ウチの桜がご老体だから、かと思ったらそうでもなくて、近所町内おしなべて寂しいことになっている。

 1997〜1999年頃にも、同じようなことがあった。参道石段にある古木の状況は特に悲惨で、このまま枯れてしまうのではないかと、大いに心配したのを鮮明に記憶している。今年はそれを上回る不作になりそうだ。今度こそ、本当に枯れるかもしれない。それくらい、良くない状況である。

 他の地域、地方がどんなグワイなのか、寡聞にして不知である。ソメイヨシノの樹勢が衰えているのは全国的な傾向だと聞いたこともある。

 桜に元気がないと、春の喜びも半減するなあ。

’09/04/05 (日)

DA比較


 ほとんど違いがない2枚の写真。「EYES OF THE MIND」、左がCD、右がAD、それぞれのF特である。どちらもタイトル曲をサンプルにした。

 20kHzのレベルに差がある程度、あとは判で押したかのように一致している。カッティングレベルまで揃っているが、これはカートリッジが変われば違う結果になるはずだ。MC-L1000で測定したら、たまたまこうなったに過ぎない。

 低域は60Hz止まり、以下急降下である。フィルターが入っていそうな落ち方だ。同様に3kHz以上もそれっぽい感じ。レンジはかなり狭いと言わざるを得ない。

 F特がここまで似ていても、音は違う。ローハイとも、ADのほうが伸びているように聴こえるし、締まり、切れ、見通し、透明感、力感、スピード感など、多くの点でADがCDを上回っている。現状、カッティングレベルに大きな差はないはずなのに、同じボリューム位置でもADのほうが音量が出ているように聴こえる。

 ムカシからよく言われる「F特だけで音は決まらない」の、典型的なケースだと思う。尤も、1/3oct.バンドと目の粗いスペアナデータだから、あまりアテにはならないとも言える。けれども、測定器のデータには表れない、何かしらの違いがあることは確かだと思う。それが何であるのか、残念ながら僕にはゼンゼンわかりません。20kHzの僅かなレベル差が原因とは、思えない。

 だからADのほうが優れているのだ、などと、不遜なことを言うつもりはまったくありません。僕の個人的な好みがADにある、というだけのお話である。

 やはり僕は、死ぬまでADをやめられそうにないのである。

’09/04/04 (土)

これまた激安


 「EYES OF THE MIND」(日アルファレコード ALR-28016)到着。「CROSS POINT」とは違うお店で、税込800円。これまた激安である。まあしかし、冷静に考えれば中古LPの値段としてはこれくらいが適正なのだろう。高値を呼ぶある種のレコードのほうが異常なのかもしれない。

 盤面には指紋汚れと埃が目立つ、けれども、傷は少ないようである。いつものお約束、レコパックもどきクリーニングを実施する。

 1980年12月4日〜1981年1月5日、米ロサンゼルスで録音。(C)(P)1981。プロデューサーはドラマーとしても有名な、ハービー・メイソンである。

 僕のカシオペア聴き始めはこのタイトルである。これ以前のカシオペアはよく知らない。リアルハードなファンによると、このアルバムでカシオペアは大変身を遂げたそうで、しかしそう言われても僕にはピンと来ないわけである。

 そーゆーことは別にして、僕はこのタイトルが大好きである。特にタイトル曲「Eyes Of The Mind」(A-5)はイイ。神保さん言うところの「ケイレン的16分音符シンコペーション」がタイトにビシビシ決まって痛快。如何にもカシオペアである。

 ADを聴くのは20数年ぶりである。どんなグワイでしょうか。

’09/04/03 (金)

やはりAD


 「CROSS POINT」ADを聴いた。カートリッジは先般から同様、ビクター MC-L1000である。

 圧倒的な差、とまでは言えないものの、やはりCDよりも切れが良く聴こえる。音の伸びと抜けの悪さも、さほど気にならず、透明感があってなかなかヨイ。ちょっと気になっていた盤質も、まったく問題なし。新盤と少しも変わらないSNの良さである。これで735円なら、超お買い得と言える。

 全曲気持ち良く聴き終わって思うこと。僕はやっぱりADの音が好きである。聴き心地が良いというか、ストレス無く音が耳に入ってくるというか、何かしら言葉や文章には表現し難いものがあるようだ。物理的数値の上ではディジタルの圧勝、でもADのほうが音が良いと感じてしまう僕は、正しく「アナログ人間」なのである。

 このレコードがこうなるというと、前作「EYES OF THE MIND」も欲しくなるのだった。ちゅうわけで、これまた激安中古盤を発見、只今到着待ちである。

 録音は前作のほうが良い、はずだが。

’09/04/02 (木)

すでに超絶


 今年の「ドラムからくり全国行脚」で神保さんは、その昔在籍していたカシオペア時代の曲を何曲か演奏している。もちろん、ワンマン・オーケストラで。4人分の演奏を1人でまかなうわけだから、プログラミングはさぞお大変だったことだろう。

 上の写真はそのうちの1曲「Sunnyside Feelin'」(神保さん作曲)が収録されているカシオペアのアルバム「CROSS POINT」(日アルファレコード ALR-28029)である。(C)1981。

 これまで僕は1986年に買ったCDしか持っていなかったのだが、神保さんの演奏を聴いてどーしてもADが欲しくなってしまった。webで検索したら一発ヒット。735円の中古盤が見つかった。激安。当然、買いである。

 盤の状態はG、或いはG-程度、手垢汚れと細かな傷がやや多い。センターホール周りの探り傷もかなり目立つから、相当に聴き込んだ盤のようだ。まあ、735円だから文句は言えない。例によって只今レコパックもどきクリーニング中。

 CDで聴く限りにおいては、そんなに悪い録音ではない印象。レンジはやや狭いようだけれども、歪み感が少なく素直な音である。ただし、音に伸びがなく抜けが悪い。当時(28年前)としてはまだ珍しかったディジタル録音、どうもイマイチ上手く決まっていないような気がする。

 おそらくADでも同じようなものだと、思うがしかし、元々ADでリリースされたものはADで聴きたいわけである。

 このとき神保さん22歳。すでに超絶ドラマーである。

’09/04/01 (水)

足踏み


 年度始めの最も重要な行事が無事終了し、心の底からほっとしている。これも僕を支えてくださる多くの方々のおかげさまである。本当に、ありがとうございました。

 4月になって桜が咲くかと思ったら、御覧の通りである。もうあと少しで開花、だが、パッと行けずに止まっている。今日も雨が降ったり突然晴れたりの不安定なお天気で、非常に寒かった。なんと、今、外は雪が降っている。これじゃァ一気に咲こうにも咲けんわ。

 花付きは極めて悪く、近年にない寂しい開花になりそうなふうである。最早御老木だから、仕方ない。諸行無常である。

 大陸性高気圧のせいで、春は未だに足踏み状態。