箱船航海日誌 2009年08月

日々雑感、出来事などを思いつきに任せて綴っていこう

過去の日誌コンテンツ

’09/08/31 (月)

楽しい時間


 8月が終わろうとする30日の夜は、我が盟友徳さん、憲さんとの3人で「第2回 お盆終了記念食事会」を盛大にカイサイした。ちょうど1年ぶりである。お手配の労を執っていただいた徳さんには、心から感謝したい。ありがとうございました。

 おいしいワインとお料理をいただきながら、3人で言いたいことを言う。ほとんどはオツトメとは無関係の他愛ない話題、ヨタ話の類である。これがよい。こういうことができるのは、この3人だからこそ。実に楽しい時間を過ごしたのだった。徳さん、憲さん、ありがとう。

 今日で8月も終りである。来月はお彼岸のお供養が、待っている。

’09/08/30 (日)

デシケーター 2


 伝統的(正統派、というべきか)デシケーターである。理科室などに置いてあるのをご覧になったことがある方も多いだろう。分厚く重いガラス製で、極めて頑丈。これまた、友達からの頂きものである。ありがとうございます。

 本体とフタは透明ガラス、両者の接合部だけがすりガラス加工されている。本体は下部で括れていて、一番下の部分に乾燥剤(例によってシリカゲル)を置き、その上に穴開き陶器(磁器?)製円盤の仕切りが入る。乾燥保存したい対象物は、その円盤の上に載るわけである。

 僕が使うレベル程度ならば、フタはただ載せておくだけでもよい。すりガラス接合部分に真空グリスを薄く塗って閉めれば、気密度が上がって万全である。加えて、ちょっとした力ではフタが動かなくなるから、安全でもある。

 26日に載せた箱型デシケーターとは違い、棚がなく内容量が小さい。しかも円形容器なので、やや使いにくいことは否めない。それでも僕は、大変に重宝している。これまでテキトーに保管してきた予備のコンデンサー、ピンプラグ、その他湿気を嫌いそうな細かいパーツなど、いろいろ押し込んでフタをすれば、安心感は大である。

 このようなものが辺りに置いてある箱船の風景。個人的には大いに気に入っている。大好きだ。ただし、お洒落で豪奢なオーディオルーム、或いはスタイリッシュなホームシアターの構築を目指す方がご覧になれば、卒倒せんばかりのヤバンな光景であろうとも、思う。

 ソチラ方面、僕には未来永劫不可能です。

’09/08/29 (土)


 如何にもオーディオ機器の脚に使えそうなカタチをしたこの物体。本来の用途はオーディオとはまったく無関係である。何に使うか、お分かりだろうか。僕は、教えてもらうまで解りませんでした。

 「栓」である。正しくは、フラスコや試験管を密閉するための、栓である。そう言えば、理科の実験でこのようなモノを使った覚えがある。赤茶色のヤツ(天然ゴム製?)だったけれども。

 写真のものは、その中でもかなり高級な部類に入る「シリコン主体フッ素樹脂結合」という素材でできている。シリコンゴムにテフロン樹脂を混ぜたようなもの、なのだろうか。耐熱特性が非常に優れているという。僕が使うバヤイ、栓としての機能は問わないわけである。気になるのは、その硬さ(軟らかさ)だ。

 実際の感触は、天然ゴムより軟らかくシリコンゴムより硬い、という感じ。使い所によっては、優秀なインシュレーターになりそうな予感は、ある。が、昨日書いたADプレーヤー2号の脚に適しているかどうか、そこまではワカランのである。

 No.15サイズ、上径44mm、下径39mm、高さ37mm(いずれも実測値)。カタログを調べると、これより大きなサイズも用意されている。ともかくは、友達からもらったコレを使って実験してみるべし。もし、良い結果が出れば、痛快である。

 なにしろ元ネタは、「栓」なのだから。

’09/08/28 (金)


 ADプレーヤー2号を支える脚である。キャビネットSH-10B3そのままのもので、今のところ何ら手を加えてはいない。

 取り外して調べてみると、ゴムとスプリング、それにフェルトを組み合わせたインシュレーターになっている。コンプライアンスの持たせグワイが絶妙で、フニャフニャでもなくガチガチでもなく、ちょうど好い加減のところに決められている感じだ。ハウリングを効果的に遮断しながら、ボケた音にはならない。なかなかよくできた脚だと思う。

 ただ、インシュレーターを使わないADプレーヤー1号に比べると、ちょっと物足りない感じがあるのも事実。踏ん張りの利きがもう一息とか、わずかに音の影が薄くなるとか、押し出しがやや弱い、とか。もちろん、脚の所為ばかりではないわけで、パーツ全体を含めた総合的な結果だろうとは思う。馬鹿でスケベな僕としては、そうと分かっていても、ちょっとイジってみたいと、考えてしまうのである。

 さりとて、どうすれば上に書いたような物足りなさを補う援けにすることができるのか、名案妙策があるわけでも何でもない。血の巡りが悪い頭に、あれこれ方策を思い浮かべてみるがどれもイマイチ。下手なことをやって、改悪してしまっても仕様がないのだ。

 脚を眺めながら、愚考するのもまた楽し。

’09/08/27 (木)

再生法


 一昨日の日誌で、水分を吸着しピンク色になったシリカゲルの再生法を「鍋で炒る」と書いた。その方法に大きな不グワイがあるわけではない。けれども、さらに手軽でベターな方法があると、友達から教示があった。ありがとうございます。

 手順は極めて簡単。耐熱容器にシリカゲルを入れ、電子レンジで4〜5分加熱するだけである。これでピンク色だったものが深いコバルトブルーとなる。水分が蒸発し、乾燥剤としての機能を取り戻すわけである。上の写真は、そのように再生したシリカゲルだ。

 作業に難しい点はない。が、注意点はある。容器は必ず耐熱性のものを使うこと。写真のような樹脂製は絶対NGだ。熱に強いといわれるポリプロピレンでもダメである。熱に強いもの、といっても、金属製はすべてNG。相手は電子レンジ、極めて危険です。陶器(絵柄のないもの)、或いは耐熱ガラス製などがよいと思う。

 加熱完了直後は、絶対に触ってはいけない。かなり熱くなっていて、間違いなくヤケドする。そのまま15〜20分放置し、充分冷ましてからデシケーターへ。

 すでに書いたとおり、シリカゲルは無味無臭、無毒無害である。基本的には安全、と分かっていても、キッチンの電子レンジを使うことに抵抗がある方もいらっしゃるだろう。そのバヤイには、専用に鍋を用意し、炒って再生することをお薦めしたい。この方法も実際にやってみたが、何ら問題はない。

 オーディオと直接には結びつかない作業ながら、何だか楽しいのである。

’09/08/26 (水)

デシケーター


 「desiccate」という英単語の和訳を辞書で引いてみる。「からからに乾燥させる ; 〈食物を〉乾燥保存する ; 〜を(保存のため)脱水する」(小学館 プログレッシブ英和中辞典)とあった。

 写真は、友達からもらったところの、「desiccator」である。デシケーター。昨日の話題にしたシリカゲルは、これとセットで使用するためのもの、だったわけである。上記和訳からすると「〈食物ではなくオーディオ製品を〉乾燥保存するもの」となる。

 H500mm×W300mm×D320mm。温度、湿度計付き。ドアの内側周囲にはパッキンが貼ってあり、3個の固定フックによって、ほぼ気密状態となる。棚4段式、最下段にシリカゲル入りのトレイを置く。あとは好きなものを入れておけばよい。

 まず以っての使用目的は、カートリッジの防湿保管である。カートリッジに過剰な湿度は禁物だ。針先に残った汚れが湿気を呼び、スタイラス脱落事故の原因となる。汚れと水分が接着剤、カンチレバーを腐食することがあるのだ。コイルの微細な巻線も、湿気に弱い。

 などと、分ったようなことを述べている。これまではごくフツーに、埃だけは防げる程度のガラスケースに入れて保管してきたわけである。すでに劣化は激しく進んでいるかも知れない。今さらデシケーターで保管し始めても無意味ではないのか。

 そうは思わない。今日只今までに劣化が進んでいたとして、少なくとも今後は劣化の進みグワイを遅らせることができるはずだ。当たり前の話だが、劣化ゼロにはならない。どうやったって寿命尽きる時は来る。ならば、少しでも長持ちさせる方策が、無意味であるはずは、ないのだ。

 使用開始時の庫内湿度は55%。それから54時間、シリカゲルは順調に湿気を吸着し、現在は30%程度で安定している。安心感は、極めて大きいのである。

 おかげさまである。ありがとうございます。

’09/08/25 (火)

エコ乾燥剤


 コバルトブルーのツブツブがトレイに山盛り一杯。なんだ、これは。

 シリカゲルである。言わずと知れた、乾燥剤の一種だ。湿気を嫌うお菓子などに、小袋で添えられている、アレである。最近はあまりメジャーではなくなった、ような気もする。

 比較的身近な乾燥剤だと思う。多孔質構造で表面積が広いため、水分をよく吸着する。元々は無色半透明の物質だが、湿気を吸着した度合がよく分かるように、塩化コバルトが添加されている。まさに「コバルトブルー」なのである。

 水分を吸着するにつれ、青→赤紫→淡桃(ピンク)色と変色する。ピンクになったら廃棄、したらモッタイナイ。鍋で炒ったらアラ不思議。元通り青色になって、再び乾燥剤として使用可能になるのである。今風に言えば、「エコな乾燥剤」っちゅうことに、なります。

 正しくは「silica gel(ケイ酸ゲル)」を脱水・乾燥させた物質である。「シリカ」と言うくらいだから、主成分は水晶や石英と同じもので、毒性はない。間違えて食べてしまっても、消化吸収されず排出されるだけである。

 調べてみると、乾燥剤だけでなく、なんと食品添加物としても使われるという。超微粒子化したシリカゲルを、例えばココアパウダーや調味料に添加することで、サラサラ状態を永く維持させることができるそうだ。要するに、湿気を呼びやすい粉末を直接に乾燥させるわけである。ダイレクト・ドライ。やっぱりDDは良いのかな。

 ありがたくもこのシリカゲル、あるモノに使うためにと、友達から送ってもらったものである。無毒無害、再生可能のエコ乾燥剤を斯くも大量に、如何様に使おうというのか。

 少なくとも、お菓子用では、ないのである。

’09/08/24 (月)

プレーヤー2号復帰


 プロジェクター完全復帰に伴い、ようやくADプレーヤー2号も復帰完了した。避難からちょうど1ヶ月ぶりである。

 退避させた時は、カートリッジにビクター MC-L1000を選んでいた。今度はオルトフォン MC-Rohmannを選んでの復帰である。先月、SAEC ULS-3Xに取り付けてから、初めての使用になるわけだ。

 設置したばかりで、周辺環境が完全に整わない状況での試聴だから、あまり尤もらしいことは言えない。現状第一印象としては、シェルの選択に大きな誤りはないように感じた。やや沈み気味でソフトな音調が、好い加減に明るくハードな方向へ振れるのである。オーソドックスとは言えないかもしれないが、個人的には好ましい変化と受け止めたい。

 前回、このカートリッジを聴いたのはADプレーヤー1号のほうだった。その時とはずいぶん印象が違う。考えてみれば、カートリッジを除いての環境が全く違うのだから、音が変って当たり前なのである。シェルだけの問題ではないのだ。そうと分かっていても、この変わり様はなかなかに面白いのだった。

 多くのレコードを聴きながら、さらに周辺環境を整えて行こうと思う。

’09/08/23 (日)

変遷


 お盆が終わってからというもの、好天が続いている。どうやら今になって夏がやってきたようである。なんとも間の悪い話。

 柿の木の脇に自生したタラの木、今年は境内草刈を無事に通過した。5月に写真を載せたときは樹高1mほどだったものが、今や2m以上に達しようとしている。根元にはさらに2本の若木が育ち、来年の春には少ないながらも新芽を収穫できるかもしれない。

 目に見えるが如く、あっという間に大きくなった感じである。7月以降の多雨が、通常以上に成長を促したのではないかと思う。鬱陶しい天候も、悪いことばかりでは、ないのである。

 夏が遅れてやってきた、とは言っても、季節は確実に遷り変わっている。日没はずいぶんと早くなったし、夜になるとぐんと涼しくなる。朝夕に聴こえていたヒグラシの大コーラスが消え、代わりにツクツクボウシとミンミンゼミが鳴き始める。

 やはり、もう夏は終わるのだ。

’09/08/22 (土)

発色良好


 CRT管面とレンズの汚れによる再生映像への影響は、やはり少なからぬものがあったようだ。

 クリーニング後の映像は、発色が良くしかも明るくなったことが一目でわかるのである。何となくベールがかかったような抜けの悪さが、文字通り一掃された感じだ。霞が晴れたようなイメージである。たいへんヨロシイ。

 クリーニングは少々手間のかかる作業だが、これも三管式プロジェクターを上手く使う一つの方法、ということなのだろう。ほとんどメンテナンスフリーと言われる最新液晶式に比べて、なんとアナログ的なことかと、思う。

 画がきれいになったのが嬉しくて、久しぶりに映画を1本観てしまった。ずいぶん前にWOWOWで録画した、旧作である。なかなか面白かった。

 高画質、高精細映像と世間はかまびすしい。僕としては、放送ハイビジョン映像を1080iで、これくらい美しく見られれば何の文句もないのである。うるさいことを言わず、気楽に楽しむが吉。

 1252QJ、今日を以って完全復帰である。

’09/08/21 (金)

レジストレーション


 よくよくご存知だと思うが、レジストレーション調整とは、大雑把に言えばRGB三原色をスクリーン上で正確に一致させるための調整である。これをきちんとやっておかないと、印刷ズレを起こしたカラー写真のような映像に、なってしまうのである。

 ものすごく難しい作業、とまでは言えないものの、取説なしでは少々心もとないのであった。おそらく思うに、初めて調整する人ならば、取説があっても困難かもしれない。記述されていないちょっとしたコツ、みたいなものがあるからだ。

 最初にG管だけで写真のようなパターンを投射し、正確なセンターを出す。これを基準にRとBを重ね合わせて行くわけだ。完璧に重なれば、きれいな白い線になる、のだが、それがなかなか。

 いつも感じること。この調整、メガネ人間は不利である。メガネレンズの収差が正確な調整を邪魔するのである。そこへもってきて、最近は近視に老眼が混じっているから始末が悪い。メガネをかけたり外したり、スクリーン近くとプロジェクター位置を行ったり来たり。時には双眼鏡まで取り出して、エラい騒ぎである。

 これでようやく実際の映像を見ることができる。楽しみである。

’09/08/20 (木)

フォーカス


 昨日、「次はレジストレーション調整」と書いた。よく考えてみれば、その前にもう一つ、やっておかねばならない大切なステップがあったのである。RGB管それぞれの、フォーカス調整である。

 テスト信号のうち「Hパターン」というヤツを投射し、フォーカス調整する。写真のように、小さなHの字が無数に並んだスクリーンを凝視しながらピントを合わせて行くわけで、これがなかなか根気の要る作業なのだ。

 まずは基準となるG管、次にR管、最後にB管の順で合わせる。僕の目はGに最も敏感で、Bが最も鈍感なようだ。いつもB管の調整には苦労するのである。目をショボショボさせながら、どうにかフォーカスを合わせ終わった。以前よりシャープに合うように見えるのは、CRT管面とレンズのクリーニングが功を奏しているのかもしれない。

 次は、今度こそレジストレーション調整である。

’09/08/19 (水)

設置


 三管式がプロジェクターの主流になり得なかった大きな理由の一つ。それは、設置調整のわずらわしさだろうと思う。ポンと置いてさあ見よう、というわけには行かないのである。

 まず、スクリーンまでの投射距離を、正確に決めねばならない。取説によると、120インチ投影の場合、G管レンズセンターからスクリーンまでの規定水平距離は3,279mm。許容誤差範囲は-1%〜+5%ということに、なっている。3,246mm〜3,442mmの範囲に入っていればグッド。だが、できるだけ規定値に近いことに越したことはない。

 ここを決めたら、次は本体とスクリーンとの平行を取る。ハスから投影していたのでは、グワイが悪いわけである。計測するには色々な方法があると思う。

 僕のバヤイは、スクリーン下左右コーナーからプロジェクター左右コーナーまでの距離を測り、両者が等距離になるように調整している。ゲンミツには、G管レンズセンターを頂点とし、スクリーン下部長辺を底辺とする二等辺三角形を想定して計測すべきだが、まあ、そのあたりはいい加減なのである。

 ここまででも結構な時間がかかるわけだが、この段階ではあくまでも「設置」が完了したに過ぎない。次は僕が最も不得手とし、最も重要な、レジストレーション調整に入るのである。

 これがまた、楽しくも苦しいのだった。

’09/08/18 (火)

今後は定期的に


 手前R管、左奥G管の、それぞれレンズユニットである。この2本はすでにクリーニングを終えたところ。拭き方はCRTに同である。

 右奥は、作業未了のB管レンズユニットである。ヘタクソな写真を以ってさえ、表面のくすみをお分かりいただけると思う。CRTに同じく、B管レンズが最も汚れている。やはり、黒っぽい煤のような汚れである。

 回路ブロックのレイアウト上、B管に汚れが集中するのは致し方なし。ならば、定期的なクリーニングは必須、ということになるのだろう。人手さえあれば比較的容易な作業であることが分ったから、今後は年に1回程度のスパンで実施すべきであろう。大掃除のような感覚です。

 ついでにレンズ前面も拭き上げ、作業完了。あとは元通り組み立てて原状復帰させるだけである。クリーニング後の映像はどんな変化を見せるのか。Vへの興味は失せていると言いつつも、楽しみなのである。

 次は、設置調整へと進む。

’09/08/17 (月)

CRT管面クリーニング


 ADプレーヤー2号を設置する前に、VPH-1252QJのCRT面、それに対向するレンズ面の掃除を実施する。一人では無理があるから、盟友憲さんにアシストをお願いする。憲さん、お疲れのところ、どうもありがとう。

 写真は、フードを外し、電源ブロックとHVブロック(フライバックトランスが載った高圧発生回路)を引き出し、レンズユニットを外してCRT面を露出させたところである。右から、R管、G管、B管となる。困難な作業になるかと恐々だったが、比較的スムーズに進んで一安心。

 まずは粗方の埃をブロワーと刷毛で吹き飛ばす。これだけではまったく不充分である。新しいハイテククロスに水を含ませ、硬く絞って管面を拭く。そのあと、別の乾いたハイテククロスで仕上拭きし、CRT管面は完了。

 3管ともかなり汚れていた。そりゃあそうだ。1996年4月の購入以来、初めての管面クリーニングなのである。13年4ヶ月分の汚れが溜まっているわけだ。

 汚れの正体。「埃」と言うよりは「煤」の感じである。特にB管は酷かった。真下にHVブロックがある所為か。ハイテククロスマックロケ。こんなに汚れていて、画に無影響なわけはないと思った。「三管式は暗くてボケボケ」などと言われるのは、こういうところに遠因があるのかもしれない。

 次は、管面に対向するレンズ面のクリーニングである。

’09/08/16 (日)

虚脱


 お盆が終り、久しぶりにオーディオを楽しもう、としたものの何だかシンドくて、ぼんやりした一日を過ごしてしまった。8月16日は、毎年こういう調子なのである。

 プロジェクターの修理に伴って避難させたADプレーヤー2号は、未だ分解状態のままである。設置されるべき場所は、物置みたいになっている。早く復帰させたいのは山々だが、只今のところ馬力が出ません。

 暫し、休息。

’09/08/15 (土)

終る


 本日を以って2009お盆行事全日程終了、である。ああ、ヤレヤレ。何よりも、体調不良も事故もなく無事に終われたことを喜びたい。まったく以って、おかげさま、なのである。

 明日16日は、送り火である。夏が来ないまま、お盆が終る。

’09/08/14 (金)

一足飛び


 14日は予報どおり晴れて、しかも湿度が下がり快適な一日であった。オツトメするのも楽である。それは大変結構なこと、だが、夏は早くも薄まっている。一足飛びに秋がやってきたようで、僕はヒジョーに寂しいのである。

 夕暮れの情景も、どことなく寂寞を感じさせるのだった。

’09/08/13 (木)

雨々々々


 棚経最終日は、またまたまた雨である。結局、5日間のうち4日が雨降りという、おそらくこれはお盆観測史上初めてのことではないかと思う。記録的多雨であった1993年の夏でも、3/5は晴れていたはずだ。

 斯くの如くも雨に困り果てた2009棚経であったが、本日を以って全日程を無事終了した。心の底から安堵している。体調不良や事故がなかったのが、何よりである。

 お盆行事もあと2日間である。明日からは、晴れるそうです。

’09/08/12 (水)

4日目にして


 4日目に至り、ようやく晴れた今年の棚経である。青空を見るのはずいぶんと久しぶりなような気がする。それも当然で、8月に入ってからは、12日を含めて3日しか晴れていないのである。

 傘を持たずに歩けるのは、とてもありがたい。やはり、この時期は晴れて暑くないと遺憾のだ。立秋を過ぎ、遅い夏がやってきた。

 と、思ったら。

’09/08/11 (火)

雨々々


 棚経3日目は、またまた雨である。気温はさほど高くはないものの、湿度は昨日、一昨日を上回っていた感じである。不快感極大。汗でキモノの裾が脚にくっつき、歩き難いったらありゃしない。

 今日で棚経中日を越えた。気持ちの上では、ちょっと一息。

’09/08/10 (月)

雨々


 9日夜半の雨は尋常ではなく、今朝から町内のあちこちで浸水やら土砂災害やらの被害が出ていると聞く。当地でも、兵庫県との境にある峠が土砂崩れで通行止になっている。この時期に台風が接近して被害を出すのは、1993年以来ではないかと思う。

 10日も朝から大雨である。空は晴れず気分も晴れず。夏空は何処へ行ったかと嘆きながら、2日目を無事終了した。

 明日も、どうやら芳しくない様子である。

’09/08/09 (日)


 「9日は朝から曇」なんて、とんでもない。大雨である。実に景気良く、ざあざあ降っている。それでもオツトメせねばならぬと傘をさして出かけたが、やはり雨降りの棚経は気分が滅入るのだった。

 ともかくも、1日目、終了である。

’09/08/08 (土)

煮え切らず


 天気予報に違え、今日は何となくハッキリしない空模様であった。生煮えの夏、という感じ。

 一昨日に見た週間予報とは、様子が違ってきているようである。明日は朝から曇、午後は雨の確率が高いという。降り始めるまでに、回り終われればよいのだが。

 明日は、棚経第一日目である。

’09/08/07 (金)

施餓鬼2009


 立秋とは言え、今年は特に湿度が高い日であった。大変な汗かきになりつつ、2009年の施餓鬼も無事に終了した。早朝からお手伝いいただいたお当番各氏、お世話方には、格別の御礼を申し上げねばならない。ありがとうございました。

 この行事が終われば、ひとまずヤレヤレである。あとは、9日からの棚経だ。週間予報によれば、まあまあの好天が続くようで安心している。何と言っても棚経は、暑くなければ遺憾のである。

 立秋過ぎての夏、である。

’09/08/06 (木)

始まる


 五色の餓鬼幡を切り終えて、明日の施餓鬼準備はほぼ完了である。長びいた梅雨の所為か、イマイチお盆気分が盛り上がらなかったけれども、さすがに明日ともなれば気忙しくなるのである。

 2009年のお盆本番が、いよいよ始まるのだ。

’09/08/05 (水)

管面埃だらけ


 お盆準備の合間を見ながら、1252QJの設置調整を進めている。元位置への復帰は完了したものの、やはりフォーカス、コンバージェンスとも微妙にズレていて、細かな再調整が必要な様子である。

 写真は、G管CRTとレンズユニットの接合部である。スキマには何も入っていない。イワユル「エアカップリング」というヤツである。このスキマが、なかなかの曲者なのだ。

 CRTは盛大に帯電するから、埃をどんどん呼び込んでしまうのである。実際、スキマを覗くとCRT管面は埃だらけ。もちろん、対向するレンズ面も同様である。画質への影響は、少なからぬものがあるはずだ。できれば掃除したい。

 きちんと掃除しようとすれば、レンズユニットを外し管面を露出させねばならない。「特約店用設置説明書」には、その方法が詳しく書かれている。説明首っ引きでやればできないことはなさそうだが、容易とは言えない。

 1252QJから見て次世代プロジェクター、VPH-G70QJなどになると、この接合部が「オプティカルカップリング」(『リキッドカップリング』とも)に進化する。「リキッド」というが如く、スキマに「エチレングリコール」なる液体が封入されている。この方式なら埃の心配もクリーニングも必要なくなるわけで、ちょっとウラヤマシイのだった。

 映像へのこだわりはともかく、研磨マニア、おそうじマニアの僕としては、管面埃だらけ状態がガマンできないのである。知らんかったら問題ない。一度知ってしまったらもうイケナイ。気になって気になって。

 お盆が済んだら、掃除に挑んでみよう。

’09/08/04 (火)

やっと、夏


 3日、長かった梅雨が明けた。確かに3日は、ご覧の通り朝から好天であった。気温は久しぶりに30℃を超え、暑い日になった。漸くにして、夏がやって来たのである。

 昨年に比べて18日遅れである。ホンモノの真夏は3日、4日、5日、6日の4日間だけ。7日の立秋は、夏至と秋分のちょうど中間点だから、暦の上での夏がほとんど全部梅雨で埋まってしまったことになるわけだ。なんちゅうモッタイナイことだろうか。

 特に短い夏だけれど、大いに喜び楽しみたいのである。

’09/08/03 (月)

帰還す


 VPH-1252QJ、帰還す。これがここに無いほうが音は良い、とは言うものの、やはりあるべきものがあるほうが気持ちは落ち着くのであった。修理可能な故障で、ヨカッタヨカッタ。

 早速電源投入、運転してみる。大変グッドである。故障時はもちろん、故障前に比べても、ぐんと静かになっている。ノイズレベルそのものはそんなに変わってはいないと思う。ノイズ中の高域成分が減り、耳障りでなくなった所為で、静かに感じるのである。

 交換された旧いファンを指で回してみると、やはり回転ノイズが大きい。風切り音、ではなくて、どこかが擦れているような雑音と聴こえる。ファン回転軸の、経年劣化であろう。

 今回の故障は無事修理することができた、わけだが、このキカイ、いつまで持つのだろうか。現在のランタイムは2,850時間、13年使っているわりには随分と少ないほうだと思う。高輝度ブラウン管の寿命は4,000時間程度と聞くから、それからするともうしばらく使えそうだ。

 しかし、不意の故障もあり得るから、実際にはどうなるかわからない。ブラウン管のパーツ供給は、既に終了しているという。つまり、管が死んだらそれまで、だ。三管式プロジェクターの現状は、悲しいのである。

 前回、フライバックトランスを交換した時は、コンバージェンスメモリーが全部飛んでしまった。今回の修理はファン交換のみ、メモリーはそのまま残っているようである。正確に元の位置へ復帰させることができれば再調整不要、となるわけだが、たぶんそうは行かないだろう。

 調整は面倒である。しかし、そこがまた、楽しくもあるわけで。

’09/08/02 (日)

得したような気分


 上の写真のようなグワイで、ソニーサービスへ出発したVPH-1252QJであった。昨日、修理が完了したと、連絡があった。実際にかかった費用は、61,425円ナリ。当初の見積り額よりもかなり安く上がり、ちょっと得したような気分である。7年前の修理費の、ちょうど半分なのが面白い。

 13年間使って故障2回、総メンテナンス費用は18万円。1年あたり13,846円、1日あたり38円。これを高いと見るか安いと見るかは、人それぞれだろう。個人的には、高くないと思っている。

 クーリングファンを全て交換したと聞き、僕はちょっと楽しみにしている。運転ノイズが、故障以前より多少なりとも静かになっているかもしれないからだ。

 3日の月曜日、午前中に帰還する予定である。

’09/08/01 (土)

お盆モード


 8月である。

 先月26日の境内草刈のころから、僕は「お盆モード」に入っていて、毎日少しずつ準備を進めているのだった。忙しい、といえば確かにそうだが、苦にはならない。おそらく、夏が好きだからだろう。

 毎年8月1日は、舞鶴市方面への棚経に出かける日である。強烈に暑い日になるのがフツーだが、今年はどうやら鬱々とした雨の日になりそうだ。道中通りかかる海水浴場も、こんなお天気では商売上がったり、だろう。気の毒なことである。

 施餓鬼法要を営む7日には、梅雨が明けているンだろうか。