箱船航海日誌 2009年01月

日々雑感、出来事などを思いつきに任せて綴っていこう

過去の日誌コンテンツ

’09/01/31 (土)

Ti 15-3-3-3


 友達から届いたのは、治具だけではない。M2.6βチタン合金ビス(+ナベネジ)も同封してあった。しかも、SAECのカートリッジにも使えるように、頭径縮小加工、長さのカスタマイズまでしてある。僕はもう大感謝である。ありがとうございました。

 写真に見えるものがそれ。左2本が加工前(頭径4.5mm×15mm)、右2本が加工済みのもの(頭径3.9mm×12mm)である。

 βチタン合金にも、組成の違いによって多くの種類があるそうだ。今回のものは「高成形性高強度チタン合金 Ti 15-3-3-3」というタイプである。チタン76%、バナジウム15%、アルミ3%、クロム3%、スズ3%、という組成である。純チタンとほぼ同等の低比重(純チタン/4.5、Ti 15-3-3-3/4.76)でありながら、強度は大きく上回る。と、上記は友達とネットからの受け売りであります。

 早い話が、ヒジョーに硬くヒジョーに軽い合金であるわけだ。そーゆーモノを削ったりちょん切ったりしてしまわれるお手間は、如何ばかりのものか。先日からSUSキャップビスを削るに血の道を上げているだけに、その労苦は察するに余りあるのだった。

 同じ小頭12mm長1本の重量を、SUSキャップビスとβチタンビスで実測比較してみる。SUS 0.56g、βチタン 0.29g。ほぼ1/2である。カートリッジ取り付けに具したバヤイ、ビスだけで0.54gの軽量化が可能になるわけである。軽量化だけが目的ならば、アルミビスを使えばOK。だが、強度は桁違いに低い。高強度でありながら軽量化が図れるところが、最大のメリットだと思う。

 早速にも、C3、或いはC3MkIIに、使ってみたい。

’09/01/30 (金)

リーズナブルな治具


 友達から、ネジ山を潰さず確実にチャッキングできる治具が届いた。直径5mm×長さ14mmの円筒形スリーブに、M2.6のネジを切ったものである。

 まず、キャップビスに六角ナットをネジ込んでおき、それをスリーブにネジ込む。六角ナットとスリーブでキャップビスを固定するわけだ。スリーブに切ってあるネジ穴には偏心がなく、しかも円筒形だから、チャッキング時にも正確にセンターが出る。したがって、ビスの回転軸がブレる心配は皆無である。ヒジョーにリーズナブルな治具なのである。

 早速C3MkII用ビスの頭径縮小作業をやってみた。快適である。ネジ山を潰す心配なしに思い切ってできる作業は、ずいぶんと捗るのである。これまで1本仕上げるのに30分はかかっていたものが、20分足らずで完了。しかも出来が良い。小さなものだが、極めて有用なツールである。

 ナントカと鋏は使い様。プロの現場ならば、作業に応じた治具工具がズラリと取り揃えられている。こちらはドシロウトである。手持ちのものをどうにか工夫し、適応させて使うしかない。尤も、それがまた楽しくもあるわけだ。

 毎度のことながら、友達には大感謝である。ありがとうございます。

’09/01/29 (木)

安全にして強力


 自作(と言うほどのものでもない)小頭キャップビスを、実際に使用した様子である。寸法ピッタリ、別の見方をすれば、スレスレである。まあしかし、ボディを傷つけることもなく収まっているわけだから、まずまず成功とすべきであろう。

 マイナスネジからキャップビスに交換すれば音が飛躍的に良くなる。そんなことはない。タイトな締め付けが可能になるから、多少の違いは出るかもしれないけれども、圧倒的な差にはならないと思う。

 僕がキャップビスでの固定にこだわる主な理由。作業の安全性を求めたいからである。マイナスネジは締め付け(緩め)時にドライバーが横滑りしやすく、事故を起こす危険性が高い。僕のような粗忽者には、特に不向きである。実は昔、買ったばかりのカートリッジをダメにしてしまった苦い経験があるのだ。あっ、と思った瞬間、カンチレバーがどこかへ消えていました。悲しかったなあ。

 キャップビスを使えば、そういった危険度はぐんと低くなるのである。六角レンチでの作業には、マイナスドライバーでは到底得られない確実性がある。個人的にはこの確実性と安全性が、極めて重要なのである。

 もう一組(2本)、今度はC3MkII用に、削ろう。

’09/01/28 (水)

馬鹿にしては遺憾


 ビスをちょん切る道具、ありました。二十数年前に買った、ローコスト圧着ペンチの付録機能である。写真をご覧になれば、凡その仕組みをお分かりいただけるだろうか。

 圧着機能部の対向側にM2.6〜M5まで五つのネジ穴が切ってある。ペンチを半開きにしておいてビスをネジ込み、グリップを閉じればギロチンよろしく切断できる、というわけである。

 こんなモノで本当にグワイ良く切ることができるのか。M2.6とはいえSUSである。一刀両断できれば文句なし。ナマクラで刃が立たず、何度もガチガチやったらネジが壊れてしまう。介錯がヘタクソだと切腹は台無しなのだ。話がチガウか。

 下手の考え休むに似たり。思案ばかりしていても話が先へ進まない。ダメで元々、えいやと切ってみた。

 これが大成功。死に物狂いの力が要るかと思いきや、拍子抜けするほど簡単に切れてしまった。寸法も望みどおり、12mmピッタリである。切断面、喰い付き部分のネジ山崩れも少なく、僅かの修正でシェルカーソルにすんなりネジ込めた。太古ローコスト工具の活躍で、C3、C3MkII専用SUS小頭キャップビスの完成である。

 細工は流々、あとは仕上げを御覧じろ。

’09/01/27 (火)

満足


 写真左側2本が加工前、右2本が加工後のM2.6キャップビスである。わずか0.5mmほどの頭径縮小だが、ずいぶん小さくなったように見える。尤も、こうでなくてはC3、C3MkIIには使えないわけである。

 ネジ頭の外周を削ることで、レンチが入る六角穴の壁肉厚が薄くなり、締め付けに問題が出ないかと心配したが、杞憂だったようだ。猛烈なトルクで締めねばならないのならともかく、カートリッジを固定する程度なら、ビクともしないくらいの厚みは保たれている。

 実際にC3のネジ穴に通してみると、ヒジョーにグワイが良い。ボディに支えることもなく、気持ちよく締めることができた。C3でOKならC3MkIIもOKである。モノスゴイことをやってのけたわけではゼンゼンないけれども、満足感は極大である。何だかやたらと嬉しくなってしまった。

 但し、これで完成、ではないのである。加工したM2.6キャップビスの長さは14mm。実際に必要な長さは、12mm。このままでは2mm長い。実用上は問題なし。見た目はカーソルからネジが大きく突出し、大いに不格好である。格好の悪いものは音も悪い、とは、僕の持論なので、ここはやはり余分をちょん切りたい。

 ネジをグワイ良く切断するのは、思いのほか難しい。下手にやるとネジとしての機能を大きく害することにもなるのである。

 そーゆーことに使える道具があったはず。と、工具箱をカキ回すのだった。

’09/01/26 (月)

無いなら作れ


 SAEC C3、C3MkIIをシェルに取り付けるには、頭外径の小さなネジが必要なことは先日書いた。現状、頭径4mmのマイナスネジでギリギリいっぱいである。それはそれで大変結構。しかし、僕はどーしてもSUSキャップビスを使いたい。つまらないことだが、これも僕のこだわりである。

 M2.6キャップビスの頭径は、カタログ値で4.5mm、ノギスで実測すると4.45mmある。これではNGである。少なくとも直径であと0.5mm、できれば0.6mmは小さくしたい。頭径4mm以下に抑えたいわけだ。そんなサイズのキャップビスは、どこにもありません。

 無いなら作れ。0.5mm〜0.6mm分を、自分で削り飛ばしてしまおうという魂胆である。あれこれ考えて、上の写真のような方法を取ることに決定。スタンドを逆さに使ってドリルを固定し、ビスをドリルチャックに挟み回転させ、ダイヤモンドヤスリで削る。危なっかしく原始的な手作業である。プロから見ればチャンチャラ可笑しい、ドシロウトの浅知恵だ。

 ネジ山を潰さないように、しかしビスが空回りしないように、適当な力加減でチャッキングするのはなかなか難しい。回転数をスライダックで制御しながら、切削油を塗ったダイヤモンドヤスリをあてる。わずか0.5mm、半径にして0.25mm削るだけのこととは言え、SUSは硬いうえに粘りがあり、そう簡単には行かない。削っては測り、測っては削り、頭径3.9mmまで小さくするのに小一時間かかってしまった。

 さて、仕上がりはどんなもんでしょうか。

’09/01/25 (日)

冬至からひとつき


 23日夜半からは雪降りであった。24日午前中までの積雪は30cm、午後からは晴れたが気温はほとんど上がらず。夕方に至って既に氷点下、街に雪が凍りついて一面パキョパキョである。寒いです。

 けれども暦は確実に春へ向かっていて、夕暮れが長持ちするようになってきた。写真は24日午後5時半頃、境内から東の空を撮ったものである。春を予感し始めるのは、毎冬決まってこのくらいの時期である。冬至からほぼ一月、春分まであと二月。25日の天気は曇、最低気温−3℃、最高気温4℃だそうで。

 冬日である。

’09/01/24 (土)

明るく華やいで


 付加ウエイト+5gを得て、C3MkII+ULS-3X/28.71gも余裕を持ってゼロバランスを取ることができた。早速にも聴いてみるのである。

 PH-L1000との組み合わせでは、上品で落ち着いた音に聴こえたC3MkIIだが、ULS-3Xではずいぶんと明るく華やいだ音になって、ちょっと驚いた。C3に比べて女性的な印象には変わりないものの、音の明度がかなり上がって聴こえるのである。

 どちらがカートリッジ本来の音なのか。その判断は極めて難しい。EXCELもSAECの暖簾分け、と考えるならば、シェルもSAECで揃えたバヤイの音を「純正」と判断すべきか。実際、音に生気があってヒジョーにヨロシイ。個人的には大好きである。

 ULS-3Xは、全体的にPH-L1000よりも薄く華奢にできていて、それが因か或いは素材の違いからか、やや鳴きやすくなっている。指で弾いてみればすぐにわかることである。試聴で感じた独特の「華やぎ」や「音の生気」はやはり、ULS-3Xに特有のものなのかも知れない。

 良いヘッドシェルだと思う。見方によっては音に色をつけるキャラクターの強いシェル、ということにもなるのだろう。だが、これほど抜けがよく澄んだ音を実現できるシェルは、滅多にない。その点ではPH-L1000に通ずるところがあって、なるほどこれがセラミックス系ヘッドシェルのメリットかと、改めて思うのだった。

 と、一通り聴いてみて、今のところ付加ウエイト増量の悪影響は、まったく感じられない。ゼロバランスを取る際、アームの振る舞いを注意深く観察したが、感度低下を示すような兆候は見られなかった。1/100gの針圧差もきちんと出る。現状、問題無しと言ってよいだろう。

 但し、長期的な観察は、必要だと思う。

’09/01/23 (金)

+5gの影響は


 C3MkII+ULS-3X、指かけ付きの実測総自重は28.71gと、これまで試聴したカートリッジ+シェル中、最重量級となった。9日に載せたC3+ULS-3X、指かけなしの自重が27.81gで、これがゼロバランスする限界だったわけだから、0.9gオーバーして完全にNGである。

 テキトーにウエイト付加しておけば、急場しのぎにはなる。タングステンシートの切れ端を、ウエイトのケツに貼り付けておけばよいわけだ。けれども、何だかキボチ悪い。貼ったり剥がしたりするのも、アームサポートに悪そうでイヤだ。

 現状、25g分のタングステンシートを巻きつけてある。この付加分が適当であるかそうでないか、僕にはゼンゼンワカリマセン。使い勝手からすると、わずか少ないような気はしている。では、あとどれくらい付加すればよいのか。これまたゼンゼンワカリマセン。

 やたら重くすればサポートへの悪影響は避けられない。増やすとしてもあと3〜5g程度か。貼る部位はウエイトのケツに、できれば円形のものを使いたい。最も簡単なのは十円玉(1枚4.5g)だが、これは昔試して音が良くないことを確認している。

 あれこれ考えて、結局写真のようなことになった。タングステンシートをφ20mmの革ポンチで打ち抜き、貼り付ける。実測すると、ちょうど5gあった。付加分総計30g。これで重量級カートリッジ+シェルへの対応幅は拡がるけれども、気になるのはアームサポートへの悪影響である。

 この状態で聴いてみて、感度が落ちているようならやり方を再考せねばならないだろう。仮に、当面の音に問題がなくとも、サポート部への負担は増えるわけだから、長期的には問題が出てくる可能性も否定できない。

 様子を見ながら、使って行こう。

’09/01/22 (木)

ネジに苦労す


 ありがたいご縁によって、SAEC ULS-3Xを手に入れることができた。今回のものは状態が非常に良い。汚れや傷はほとんど見られず外観は新品同様、指かけもちゃんと揃っている。さらにうれしいオマケ付き、それについては後日に改めたい。

 とても嬉しいので、早速C3MkIIをPH-L1000から載せ替えることにした、わけだが、ハタと困ったのが取り付けネジである。ULS-3Xに付いているカーソル(シェルの上部にあってカートリッジを固定するプレート)は、ネジが切ってあるタイプだから、どうやってもカートリッジ側からネジを通さねばならない。

 12日にも書いたように、このカートリッジには頭部外径が小さい専用のネジが必要である。付属しているネジの頭径を実測すると、3.45mm。M2.6ネジでこんなに小さな頭径サイズのネジはどこにも売っていない。M2.6なら頭径4.5mmが一般的なようだ。4.5mmではボディにつかえて入らない。さあ困ったぞ。シェルにはネジが付属していない。どーしよう。

 少しでも頭径の小さいネジはないものかと、小物入れをジャラジャラかき回し、片っ端からノギスで測ってみた。やはり圧倒的に4.5mmが多かったが、中から10本だけ頭径4mmの真鍮製マイナスネジが見つかった。これならどうだと、祈るような(オオゲサである)気持ちでカートリッジに挿し込んでみると。

 ギリギリいっぱい、セーフである。ボディとのクリアランスはほとんどないように見えるけれども、擦れてもいないようで、キズがつくこともなく無事に固定できたのだった。強固な固定、という意味においてはギリギリまで頭径が大きいほうに分があるわけだから、結果オーライというところか。

 ああ、ヨカッタ。折角きれいなULS-3Xを手に入れながら、ネジでNGが出て使用不能、ではあまりにも悲しい。安心しました。

 明日は、この組み合わせでのC3MkIIを、聴こう。

’09/01/21 (水)

角を矯めて牛を殺す


 アルミナ板を追加したMC-1000の音や如何に。

 解像度が向上し、低域の力感も出てきた。だが、何故か全体的に抑圧されたような印象がある。アルミナ板なしで聴いた時は、もっと開放的だったと思う。音場も一回り小さくなってしまって、一種独特の息苦しさ、或いは抜けの悪さを感じるのである。イマイチ楽しめない音。

 なるほど、こういうことになるわけかと、ある意味感心するのである。これまでは圧倒的な効果を見せてきたアルミナ板、それとて「魔法の杖」ではなかったわけだ。必ずしも好結果を得られるとは限らない。考えてみれば当然である。

 何故、こうなるのか。僕にはまったく分からない。科学的根拠はワカランけれども要するに、MC-1000とアルミナ板の組み合わせは、マッチングが良くないのである。追加後の音を聴いていて思い浮かんだのは、「角を矯めて牛を殺す」という諺。ウィークポイントを何とかしようと考えるよりも、得意技に磨きをかけるほうがよい。

 MC-1000には、また違った使いこなしが必要なようだ。

’09/01/20 (火)

アルミナプレート追加


 アルミナ板を追加したところの、MC-1000+AT-LH15である。この状態での総重量は、実測26.11g。ART2000+LH13+アルミナ板が26.37gだったから、それより若干軽いことになる。ヒジョーに好いグワイの重量だと思う。

 これでどのように音が変わるのだろうか。これまでの実験では、極めて良い結果を見ているわけで、今回も大いに期待しているのである。少々弱く感じた低域の力感、押し出しなどが力強く出てくるようになれば、僕としては大喜び、なのだけれども。

 このカートリッジを聴くにあたり、ネット上にある情報を検索してみた。古い製品ながら、今も一定の人気を保っているようで、中には「余カートリッジを以って代え難し」とする人もいる。輝かしく豊麗な中高域には、そう言わしめるだけの魅力がある、と、僕も思う。もう一息がんばって欲しいのが、低域なのである。

 試聴は、明日のことにしたい。

’09/01/19 (月)

ヤマハ・ビューティ


 友達の訃報を知ってからというもの、どうにも気分鬱々として高揚しない。箱船の彼方此方にある縁の品を見ては彼を思い出し、「なんでやねん」と独りごちるのである。

 けれどもしかし、悲しんでばかりいても仕方がない。元気を出して前向きにオーディオしましょう。そうすることが、故人への供養にもなると、ボウズである僕は考えるのである。

 さて、15日からお待たせの、YAMAHA MC-1000試聴感である。本体+シェル重量21.63g、軽すぎてゼロバランスが取れるか知らんと、心配したがギリギリでOKだった。

 非常にきれいな音である。繊細でしなやかで、独特の輝き感がある。全域に渡って高解像度、殊に高域〜中域が美しく豊麗に鳴り、実に気持ちが良い。イワユルひとつの「ヤマハ・ビューティ」である。ただ、線がやや細い感じは否めない。低域の力感がちょっと不足気味。尤も、そう感じるのは僕の好みが偏っているから、とも言えるわけだ。やたらと威勢の良い音が好きなものですから。

 このカートリッジも、26年も前の太古製品である。しかし音に古臭さは皆無である。同価格帯の現行カートリッジに優るとも劣らない。イヤ、優っているンじゃないかな。

 次のテンカイとしては、やはり、アルミナ板の追加である。

’09/01/18 (日)

形見


 2003年9月の導入以来、箱船の音を飛躍的に向上させたホーントゥイーター、FOSTEX T-300Aである。一説によると、世に出た数は100本(50ペア)を超えない、とも言われる稀少なトゥイーターを入手できたのは、昨日若くして逝ってしまった友達の厚意によるものであった。

 当時のメインスピーカー、スーパーネッシー(FE208ES×2/ch)の高域補強にT-300Aを、彼は強く薦めてくれた。「言いだしっぺの責任として、何としてでも箱船にT-300Aを入れる」と、実際それからひと月もしないうちに届けてくれたのだった。

 熱血漢であった。優しい人であった。面倒見のよい人であった。オーディオのプロでありながら、いつもアマチュアの心を忘れない人であった。頑固で実直で、常にオーディオと真摯に向かい合う人であった。関西方面への出張があるときには、必ず連絡をくれる律儀でマメな人であった。

 T-300Aは、彼の形見となってしまった。

’09/01/17 (土)

痛恨の極み

 とても悲しい知らせがあった。拙webページを立ち上げて以来、親しく縁を結んできた友達が、16日、亡くなったのである。享年49。

 彼から受けた恩は、数知れず。今はただただ、悲しい。彼のように有能な人が、なぜにこれほど若くして逝かねばならないのか。痛恨の極みである。諸行無常であることはよくよく承知していながらも、あまりにも理不尽ではないかと、嘆かざるを得ないのだった。

 嗚呼、悲しむべし。惜しむべし。

’09/01/16 (金)

60cm


 先日来の寒波で、当地にはまとまった積雪あり。ただいま60cmほど積っている。この量になると除雪はなかなかホネが折れることになって、凡そ半日は潰れてしまうのであった。イヤ、しんどいです。

 それに加えて火急のオツトメ出来し、少々慌てている。MC-1000、今日は聴けませんでした。

 明日以降に。

’09/01/15 (木)

21.63g


 AT-LH18ではシェルに負けそう、LH13では軽くなりすぎる。とゆーわけで、LH15に組み合わせたMC-1000である。この状態で実測21.63g、先だってから軽量化を図ることばかりに腐心してきた僕としては、何だか頼りない総重量に思えてしまう。今度は軽すぎて不グワイが出るンじゃなかろうか。適正に針圧が印加できるかしら。

 先ずはこの状態で聴いてみて、あとは例によってアルミナ板を追加したいと考えている。それなれば、軽いのも悪いことではない、とも言えるわけだ。LH15用のアルミナ板は1枚約4.5g、それを加えれば総重量26.13g。丁度好い加減の重さになるのである。

 ヤヤコシイことせずに、最初っからLH18使っておけばよいものを。そこは趣味である。僕はどーしてもアルミナ板を、使いたいのだ。

 ともかくは、聴くべし。

’09/01/14 (水)

MC-1000


 手に入れて以来、一度も聴いていないカートリッジが、コレである。ヤマハ MC-1000。ビクターの名機から「L」一字を取った型番、時々混同されることもあったとかなかったとか。

 1983年発売、当時の定価は52,000円だったというから、なかなかの高級機である。カタログ記載の自重は5.3g、実測値では5.65gあった。手持ちカートリッジの中では最軽量である。カンチレバーはベリリウムテーパードパイプにダイヤモンドコーティングしたもの。スタイラスは特殊楕円針である。標準針圧1.2g(±0.2g)、振動系重量0.105mgと、典型的なローマス・ハイコンタイプのカートリッジだ。

 親しい友達から譲ってもらった(有体に言えば、貰った、のだ)のは、たぶん2002年頃だったか。新品未使用品であった。つまりこのMC-1000は、メーカー出荷以来一度も鳴っていないのである。いつか聴こう、と考えているうちに、6年以上経ってしまったわけである。

 今回は、聴こう。そこで思案するのは、シェルである。軽量級、ボディはプラスチック(質感からしてポリカーボネート、のようだ)。重いシェルはマッチングが良くないような気がする。と言ってやたら軽いシェルは使いたくない。

 AT-LH15と組み合わせ、総重量22g程度にまとめるのはどうだろう。LH13だと20gくらいになり、ちょっと軽すぎやしないか。

 もとかくは、やってみるに如くは無し。

’09/01/13 (火)

別物


 一聴、「C3とは別物だ」と独り叫んでしまったC3MkIIの音であった。尤も、シェルが違うわけだから、ゲンミツな比較とは言えない。だがこの違いは、シェルの違いだけで出るものではないと、僕は感じるのである。

 非常にSNが良く、静かである。音そのものにも独特の静寂感があり、しなやかでソフトタッチ。それでいて解像度は高い。細かな音もよく拾っている感じだ。C3に比べてかなり上品で女性的な音になる。骨太なところは感じられず力感は後退。なりふり構わず鳴りまくる、のではなくて、抑制を効かせて注意深く鳴っている印象である。音場の拡がりも、やや抑えられている。若々しくもちょっと危なっかしいC3、中年過ぎて落ち着き払っちゃったC3MkII、というイメージだ。

 この2つのカートリッジ、姿形はほとんど同じだが、その実質はまったく違うものと考えるべきだ。音作りがまるで違う。本来なら、「MkII」とせずに型番を変えてしまったほうが良かったかも。そういえば、同じEXCELから出ていたC11というモデル、ルックスはSEAC C1にソックリだが、音はしなやかソフト系だったと聞いたことがある。その伝で行くと、C3MkIIは「C33」にすべきだったか。

 ううむなるほどなァと、またしても唸ってしまうのである。ヒジョーに面白い。聴く人それぞれ好みはあろうけれども、僕にとってはどちらも極めて魅力的なカートリッジである。

 N須さんからのご教示通り、カンチレバーの折損には充分注意せねば。

’09/01/12 (月)

取り付け手間取り


 音の違いをできるだけ正確に知りたければ、C3と同じシェルを組み合わせたいC3MkIIである。しかし残念ながら、ULS-3Xの手持ちは1個しかない。致し方ないので、AT-LH13にアルミナ板を加えて着けようとしたら、これがまた上手く行かないのである。

 総重量はOKである。取り付けネジでNGが出てしまった。昨日の写真にご覧の通り、このカートリッジはベースのネジ穴がボディ横ギリギリに開いている。一般的なネジではネジ頭がボディにつかえてしまうのである。よって、頭径の小さい(3.5mm)専用ネジが付属しているわけだが、アルミナ板を使うには長さが足りない。グワイの悪いことに、7mmのものが2本しか付いていないのだ。

 ネジ頭径の制限から逃げるには、シェルの側からネジを通し、カートリッジ側にナットを持ってくるしかない。それには、バカ穴式のシェルでないと上手くないわけだ。結局は写真の如く、PH-L1000を使い、14mm長のキャップビスで取り付けることとなった。オルトフォンのアルミ製シェルもあったのだが、やはり僕はセラミックス系シェルが使いたいのである。

 この状態で実測重量27.51g。グッドである。取り付けに手間取り、今夜は聴けなかった。明日の楽しみに取っておきましょう。

 どんな音かしら。

’09/01/11 (日)

BとBeの違い


 見た目の形状はC3とまったく同一、違いは「SAEC」のメーカー刻印が「EXCEL」になっているだけという、EXCEL C3MkIIである。

 C3は、元箱も取説も何もない本体のみの店頭展示品、ご店主曰く「たぶん未使用、おそらくちゃんと鳴る」なるものを安くで買った。1991年か1992年ごろだったと思う。当時既にディスコンとなっていて、展示品ながらも幸運に恵まれての入手は、とても嬉しかった。

 このMkIIは、立派な現行商品として買えたのだった。1992年4月、おおかた17年も前の話である。当時僕は、こういうモノが出ているとはまったく知らず、情報通の友達から「C3MkIIなるものが出てるよ」と教えてもらって買ったのだと、記憶する。よくぞ手に入れておいたこと。友達には大感謝である。今になってみれば、これも貴重なカートリッジなのだから。

 ルックスとともに、諸元もC3とほとんど共通だが、仕様には一部違いがある。C3のカンチレバーはベリリウムパイプ、MkIIのそれはボロンパイプである。スタイラスの形状も少し異なるようだ。C3メカそのままに、カンチレバーとスタイラスだけを差し替えたようなモデルである。

 購入直後に少し聴いたあとは、元箱の中でアクビしている。モッタイナイお話である。「総まくり」の勢いに乗じ、十数年ぶりに聴いてみるのである。

 シェルは、何にしようかな。

’09/01/10 (土)

骨太


 この音を一言で言い表すならば、この言葉しかない。「骨太」。筋骨隆々、贅肉なし。C3の音は、実に痛快である。

 ゴツゴツと硬く締まった骨太で男性的な低域をベースに、抜けが良く張りと艶のある中域が乗っかる。高域の伸びと切れも文句なし。細かいことはあまり気にせず、力で押し切ってしまうようなところがあり痛快そのもの。以前聴いた時、荒削りと感じたのはこの辺りかもしれない。特徴ではなく特長だと思う。極めて魅力的な音である。何よりも、聴いていてとても楽しいのである。

 よくコントロールされた音、というよりは、作りっぱなしの良さ、スッピンの潔さ、と言った印象が強い。威勢よくばりばり鳴りまくる様は、僕の好みにはピッタリである。このクラスでこういう音のカートリッジ、現行機の中にあるのだろうか。

 この音を聴くと、しなやかに美しく鳴るAT33PTGは、ずいぶんと女性的に感じるのである。ある種、現代的と言うべきか。なるほどなあと、唸ってしまうのだった。こういうところに、AD再生の奥深さ、面白さ、総じて言えば、趣味性の高さが、あるのだろう。

 やってもやっても面白いAD再生。カートリッジ総まくりは、まだ続きます。

’09/01/09 (金)

次はC3


 保有カートリッジの試聴はさらに続く。次は往年の名機、SAEC C3である。C3となれば、シェルにもSAECを使いたい、というわけで、ULS-3Xの登場である。取説には「超高純度(99.7%以上)の酸化アルミニュームの焼結多結晶体」製とある。アルミナセラミックス製である。

 美しい純白シェルに金色カートリッジの組み合わせは、とてもきれいである。ちょっとワケありで、指かけはありません。あっても取り付けられなかったと思う。この状態でも27.81gあり、限度ギリギリである。この上に指かけ重量が加われば、29g近くになるはず。完全に重量オーバーだ。

 定価25,000円、MCとしては安い部類に入ると思う。のわりに作りは極めてガッチリしている。全身是金属の塊。ベースは上級機であるC1より厚い。自重を実測すると、9.73gあった。カンチレバーは今やすっかり見られなくなったベリリウム、形状はストレートパイプである。

 C3を聴くのも久しぶりである。ひょっとしたら10年くらい聴いていないかもしれない。少々荒削りだが、ハードでシャープでダイナミック。だったような気がする。いい加減なのである。

 ちょっと、楽しみ。

’09/01/08 (木)

セラミックス系


 先頃からのカートリッジ連続試聴で、改めて認識させられたことが一つ。どうやら僕は、セラミックス系ヘッドシェルの音が好きなようだ。金属系シェルのクラシック的存在であるテクニカのAT-LHシリーズも、アルミナセラミックス板を追加した時のほうが好きである。

 写真は、現在手持ちにあるセラミックス系ヘッドシェルである。写真左はV24Cさん謹製SiCシェル、同中はSAEC ULS-3X(アルミナセラミックス)、同右がビクター PH-L1000(SiC)。さらにSONY SH-500(SiC)があればカンペキ、とも言えるわけだが、残念ながら持っていない。指かけまでSiC製だったSH-500、何とか手に入らんものか。

 セラミックス系ヘッドシェルを使うと、おしなべて立ち上がりが良くなり、粘り気がなく抜けの良い音になる。おそらくはシェルの鳴きも乗っているのだろうけれど、僕の耳には極めて心地よい音として響くのである。

 残念ながら、現在の市場にこの手のシェルは皆無である。尤も、商品としての絶対数が少ないわけであって、金属系シェルを選ぶにしても選択肢は限られてしまうのが現状。どう考えても儲かる商売にはならないだろうから、仕方ないのである。

 金属系以外で最近ノシてきているのが、ドライカーボン製シェルである。一昔前のカーボンは、バインダーとしての樹脂(例えばエポキシ系樹脂)の含有率のほうが多かったりして、何の音を聴いているのかワカランようなところがあった。最新のドライカーボンは限界まで樹脂を減らし、カーボンのメリットを最大限に引き出している、と謳ってある。

 オーディオ誌上での評価は、高い。ついでに、値段も高い。それはともかくとして、本当に優秀なものであるならば是非聴いてみたい。と思いつつ、イマイチ購買意欲が盛り上がらないのは、どこかセラミックス系とは異質のニオイを、僕が感じているから、だろうと思う。

 SH-500が復刻されたりしたら、大喜びで飛びついて買うンだけどなあ。SONYさん、何とかなりませんか。

 まず、無理。

’09/01/07 (水)

指かけもない潔さ


 トーンアームに実装し、レコードをトレースするV24Cさん謹製SiCシェル+AT33PTGである。これほど「質実剛健」という言葉が似合うシェルは、他にないと思う。指かけもない。潔いのである。オーディオ機器というよりは、機能最優先に作られた精密機械、のような印象である。このルックス、個人的には大好きです。

 やはりカートリッジは、組み合わせるシェルによってずいぶんと音が違う。この状態で聴くAT33PTGの音は、はっきり言って素晴らしい。特に中高域の張りと抜け、浸透力はめざましいものがある。LH18では聴けなかった音である。高域のキラキラした感じも抑えられ、あまり気にならなくなった。低域は馬力が出て、圧力がぐんと増す感じ。解像度が高く、音像は明確で音場も広い。実に気持ちがよいのである。

 ただ、ギョッとするような生々しさ、リアル感、実在感、などの点では、アルミナ板を追加したART2000に一歩譲る。ものすごく良い音、美しい音であることは確かなのだが、どこか演出、脚色されたような印象を受けるのだった。「オーディオ的美音」とでも表現すればよいのかしら。それがこのカートリッジの持ち味であり、聴きようによっては「キャラクターのある音」ということにも、なるのだろう。

 これは文句でも何でもなくて、例えばフュージョンやロック、ポップスなどを聴くと、いつまでも聴いていたくなるような、実に美しい音で鳴ってくれる。僕は幸せな気持ちになりました。1個は持っていたい、ヒジョーに優れたカートリッジである。この組み合わせは、大成功だ。

 リターンマッチ、どうやら返り討ちに遭わず済んだようだ。

’09/01/06 (火)

あれこれ考えて


 V24CさんのSiCシェルに、どのカートリッジを取り付けるか。あれこれ思い悩んだ末、AT33PTGに決めた。

 MC-L10では総重量が29g近くになってしまい、グワイが良くない。手持ちの中で最軽量、YAMAHA MC-1000(自重5.3g)なら楽々計量パスだが、ローマスハイコンを絵に描いたようなヤツが、このヘビー級シェルにマッチングが良いとは思えない。ので、これも却下。

 AT33PTGを付けての実測重量はご覧の通り、27.46gであった。AT-LH18と組み合わせたバヤイより0.62g軽いわけで、この重量ならウチの環境でも危なげなく使える範囲だ。このモデルとてハイマスローコンタイプとは言えないものの、少なくともMC-1000よりはイケるンじゃないかと、思う。早速に聴きたいところ、だが、残念ながら今夜は事情があって聴けない。

 試聴は、明日以降に。

’09/01/05 (月)

8年越しのリターンマッチ


 V24Cさんに炭化珪素(シリコン・カーバイド:SiC)シェルをカスタムメイドしていただいたのは、もうずいぶん前になる。写真に見える2つがそれである。

 ビクターのPH-L1000と同素材である。プレート状SiCの入手は非常に難しい、というよりも、一般的にはまず手に入らない。仮に入手できても加工は困難を極める。アマチュアには絶対不可能である。よくぞ作ってくださった、貴重なシェルである。

 ロングタイプとショートタイプ。前者はコネクターを取り付けない状態でも17.5gあり、推奨されているAT-LH18のSUS製コネクターを付けると、シェルだけで24.7gに達する超重量級となる。さすがに拙箱船のAD再生環境では、折角の能力を発揮させることが難しかった。

 後者はコネクター無しで14g、SUSコネクターを加えて21.2gになる。まだ少々苦しい感じ。そこでコネクターをLH15、LH13に使われているアルミ製に換えてみる。すると3.5gの軽量化ができて17.7g、LH18の実測重量(18.9g)より軽くなった。これならギリギリで使用可能範囲に入る、かもしれない。

 持てる能力を発揮させられなかったとはいえ、このシェルを使った時の音は、ヒジョーに印象的だった。低域の厚み、馬力、瞬発力が尋常ではないのである。僕にウデがあればこの低域を土台にして、もっともっと良い音を出せるのに、と思いつつ、使いこなせないまま敗退したのである。

 今回は、ショートタイプを相手にリターンマッチである。コネクターをアルミ製にするナド、ちょっと姑息な手を使うわけだが、そこはヘボな僕へのハンデということで。

 雪辱なるか。

’09/01/04 (日)

今のうちに


 写真左から、AT-LH18、LH15、LH13の順で並んでいる。これをご覧になれば、前二者とLH13の違いを、一目瞭然に分かっていただけることと思う。

 コネクターとシェル本体をつなぐ部分、LH13だけが分厚いのである。18、15は6mm→10mm(上方へ向かってテーパーがかかっている)、13は8mm→12mm。LH13はこの部分が分厚い上に、シェル本体の全長も前二者より5mm程度短い。カートリッジが取り付く部分の厚みは約0.8mm薄いけれども、全体的構造強度が最も高いのは、LH13ではないかと。

 先般からの実験でLH13が好結果を出すのは、上記の構造が多少なりとも影響しているような気がするのだった。尤もこれは、僕の極めていい加減な思い込みであって、確かな科学的根拠があるわけでもなんでもない。

 少なくとも箱船の再生環境においての実験では、LH13が最も適していることだけは確かである。これはちょっと嬉しいことだ。今どきこれだけしっかりした作りで、実売5,000円以下のヘッドシェルなんかどこにもない。超ロングランにしてハイCP。カートリッジによってはリード線をまとめるに少々キュークツではあるものの、なかなかの名機だと思う。

 現行商品であるうちに、幾つか買っておいたほうがよいかもしれない。

’09/01/03 (土)

今年もアナログから


 2009年僕のオーディオは、やはりAD周辺の話題から始まるのだった。

 年末に聴いたMC-L10の印象は、極めて鮮烈であった。これまで以上にAD再生が面白くなってしまって、次は上の写真に見えるカートリッジを聴こうとしている。

 オーディオテクニカ、AT33PTGである。長岡先生推奨機。ただ、僕が持っている個体は、先生の評にあった音とはちょっと違うような気がするのだった。ハイエンドに独特のキャラクターを感じるのである。ちょっとキラキラする、というか、何かしら源信号にはない色付けがあるような。

 それもずいぶん前に聴いての印象だから、今一度聴き直せばまた違った思いを持つかもしれない。早速に聴く、のはケッコウだがその前に、重量を実測してみよう。

 現状、AT-LH18との組み合わせである。ご覧の通り、実測重量28.08g。意外と重いことに驚いた。これにアルミナプレートを追加したとすると、優に30gを超えてしまって、少々グワイが悪い。せっかく久しぶりに聴くのだから実験もしてみたいわけだ。ここはシェルを軽量級に交換し、汎用性を確保したほうがよいようである。

 アルミナプレート追加を前提とすると、LH15でギリギリ、できればLH13を使いたい。手持ち分はART2000とMC-L10に具し、尽きてしまった。ので、とりあえずはアルミナプレートなしでLH15に換装しよう。後日LH13を入手し、改めて実験してみたいと思う。

 そのLH13、先日来じっくり眺めることが多く、以前は気付かなかったメリット(デメリットかもしれない)を見つけた。

 明日は、その件について書いてみたい。

’09/01/02 (金)

元旦雪景色


 昨夜、除夜の鐘を撞き始める頃から本格的に降りだした雪は止まず、元旦の朝はすっかり雪景色となった。なかなか綺麗である。けれども、年始に訪れてくださるお客様の足許が悪くなり、お気の毒であった。

 元旦ほどではないけれども、2日もお客様の到来があるだろう。縁起物であるところの、葉つきミカン、榧の実、昆布を添えたお茶をお出しして、接待する。大昔から続く、シキタリなのである。

 オーディオ事始は、明日になりそうだ。

’09/01/01 (木)

年頭御挨拶


 明けましておめでとうございます。

 2009年は丑年である。僕は4回目の年男になる。ちゅうことはつまり、今年48歳になるわけで、なんだかエラい歳になってしまうような気がするのだった。けれども考えてみれば、ここまで大過もなく元気に生かしていただけて、また新しい年を迎えられたのだから、大いに感謝すべきなのである。

 昨年頭の日誌に書いた、A級外盤セレクションコンプリート目標は、敢無く不達成に終わった。258/300で止まってしまって、その先が伸びない。残念である。けれどもまあ、よろしい。難しいのは当然、気長に構えてじっくり行きましょう。

 そこで今年の目標、である。サブウーファーを新調する。まさか。そんな目標は達成できっこないからヤメておいて、アナログプレーヤーのキャビネットを新調する、くらいにしておこうと思う。少々不グワイがあるのだ。今のところ、具体的な案はまったくない。1年かけて考えれば、何とかなるかしら。

 今年も、何卒よろしくお願い申し上げます。