ピュアストレート・アームは、25年ほど前に自作してしばらく使っておりました。

ちょっとやそっとのトラッキングエラーはものともしませんでしたが、一定角度以上になると実験に供していたVMカートリッジの磁気回路にマグネットが当たり、大きなノイズを発生させたことを覚えています。

当時の雑誌で江川三郎氏が提唱されていたのを読んではおりましたが、磁気回路とマグネットが干渉しない限り、音に際立った悪影響を感じることが実際にできなかったのは、大きな驚きでしたね。

ちなみに、当時の愛用カートリッジとしては飛び抜けて高品位だったビクターMC-L10では、当時の私の技術では最外周から最内周まで干渉ノイズを出さないセッティングを見つけることができず、実験を断念しました。やはりある種難しい方式といえるのでしょうね。

　ご無沙汰しております。
　ますますご活躍のご様子、いつも心から喜びながら、
　拝読しております。

> やはりある種難しい方式といえるのでしょうね。

　ピュア・ストレートアームにしろ、
　ダイレクト・カップリング方式のカートリッジにしろ、
　いずれも音を最優先に作られた、ある意味特殊例と言えます。
　それらを組み合わせるとなると
　やはり不グワイが出やすくなるのでしょう。

　音の良さと使い勝手の良さとは、
　相反することが多いように思われます。

すみません、返信が遅くなりました。
月が改まってしまいましたね。

> 　音の良さと使い勝手の良さとは、
> 　相反することが多いように思われます。

金はなくとも有り余るほどの情熱があった若者の頃は、
絶望的に限られたリソースから可能な限りの成果を挙げるべく、
思えばずいぶん多くの実験、あるいは無茶をしてきました。

現在オーディオで少々分かった風な口がきけているのも、
その頃の貯金があってこそなのだと思います。

翻って現在の自宅オーディオ装置は、
当時とは比べ物にならないほど高品位の音を奏でてはおりますが、
自作アームなぞ遥か昔に引っ込めて
メーカー製のプレーヤーで安楽にアナログを楽しんでおります。

これを年齢相応というべきか、はたまた堕落というべきか……。